Lメモ 「オカルト研究会入部」 投稿者:東西
 東西は今の状況を考えてみた。

 薄暗い部屋。

 当然である、カーテンが閉まっている。

 しかし少し明るい。

 これも当然である、燭台にろうそくがともっている。

 椅子にがんじがらめにされた自分の目の前の人物が怪しく微笑んでいる。

 当然である、滅多に来ない実験台が来たのだから……


  Lメモ 「オカルト研究会入部」


 三十分ほど前、

 すでに東西のお気に入りとなっている場所で、東西と命は座り込んでいた。

『ここには、有名な方が在籍なされる、オカルト研究会があるそうですよ』

「ふーん、それで……」

 命が唐突に話題を振ってきた。

 東西は、命のいわんとしていることがよくわからず、曖昧に応える。

『東西も、少々は私たちのことをお知りになればいいのに……』

(なるほど)

 確かに東西は精霊達が見える。

 だがそれだけであった。それ以上のことを知ろうとは思わなかった。

 だがそういわれると知りたくなってくるモノである、しかし、

「何も部活何かしなくてもお前達に直接聞けば……」

『物事は、自分で成し遂げてこそ意味があります』

 母親のような口調で命が諭す。

 東西はこの一見どころか小人ほどの大きさしかないこの精霊の少女の、この口調に弱い。

 時々彼女に母親とよく似た感触を感じるときがある。

「そうだな……」

 そういうときには決まって逆らえない。

『では、早速行きましょう。善は急げと言います。』

 東西は同意の意を示し立ち上がり歩き出した。




 オカルト研究会の部室を通りかかる生徒に尋ねながら向かう途中、

 ちなみに誰もその場所まで連れていってくれなかったが、

 魔法使いのようなローブを纏った人物を見つけた。

『あの方はオカルト研究会の方では……?』

 命がそう呟いた、東西もその姿から予想しては訪ねた。

「すいません、オカルト研究会の方ですか?」

「ええ、そうですが」

 予想通りの答えが返ってきた。

「よかった。これから、あなた方の部室を訪ねようと思っていた所なんです」

「ああ、そうですか。それは丁度よかった。

 実は道に迷ってしまって……場所をお教えしますから連れていってもらえますか?」

 それから三人は自己紹介しながら部室への道を歩んだ。

 その人物の名前は、「神凪 遼刃」。東西と同学年らしい。

 科学部との兼部になることなど、色々なことを話していると部室に着いた。

「ああ、ここです。」

「じゃ、おじゃまします」

 多少の興味とともに部室に入る。

 しかし、命はその部屋に入ろうとしない。

 このことに気づかなかったことが東西の命運を分けた。

「あ、そこの椅子に腰掛けて良いから」

 神凪が椅子を勧める。

「あ、すいません。」

 おとなしくその勧めに従う東西、

 自己紹介をしたことにより多少の油断があった。

「へぇー、いっぱい本があるんですねぇ」

「そうですね、全部魔道書の類ですが……」

 ごそごそと神凪が棚から何かを引き出しながら応える。

「それに、アンティークぽいモノも多い」

「ええ、魔術に儀式は付き物ですから……」

 今度は、東西に近付きごそごそとする。

「ほかにも、薬物みたいなモノやらって……何で縛るんですか!?」

「まぁ、魔女の秘薬やらの研究もしてますし、私が錬金術師ですから……

 縛ったのはこれから、その薬の実験につきあって貰おうと……」

 東西に背を向け薬の調合をはじめる。

「こんなロープなら……

 な、精霊が使えない!?」

「ああ、言い忘れましたが精霊は封印させて貰いました。」

「いやだぁーーーーー!!!!!!!」




 と、こういう理由である。

 いま、神凪が調合していた薬は完成し、東西に迫ってくる。

 ちなみにその薬は液体状で、形容しがたい色である。(角度によっては何色にも見えるという変なモノ)

「そう嫌がらずに、初対面の挨拶ですから……」

 ニヤニヤしながら、迫ってくる。

「い・や・だ!」

 この部屋に入って何度目になるだろう、

 東西はここに来るとき自己紹介をしあった事による油断があった。

 この学園外ならば、どんな些細な情報も犯罪に関わるなら犯人逮捕の有力な情報となる。

 そして犯人は裁かれる。

 しかし、ここにはその常識はない。

 こういう事をしても、犯人は逃げ隠れしない、犯罪にもならない。

 事実、自分の狂暴人格がよく似たことをしたがお咎めなしであった。

 東西はとことん後悔していた。

 まぁ、その後悔も終わればいい思い出になるさ。

「まぁまぁ。飲んで下さい僕なりのもてなしですから」

「うごっ!!」

 神凪は東西の口を強引に開けさせるとその薬を流し込んだ。

「ぎじにぃっぃぃぃぃぃいぃ!?」

 とことん意味不明な悲鳴を上げ、死にそうなほど痙攣している。

 徐々に意識は薄れているようだがまだ気絶はしていない。

「ふむ?少しきついか……」

 神凪は冷静に状況から薬の効き目を推測している。

「ならばあの薬をもう少し薄めるか?いや、こっちの薬をいれて……」

 神凪は東西の状態を楽しんではいない、冷静に観察している。

 ついに東西は意識を失った。

 東西は三日三晩苦しんでいたという……

 ちなみに命はその様子を一部始終逃すこと無く眺めていた。

 己の非力に感謝しながら……


 追記:東西はきっちりオカルト研究会に登録されていた。




東西:こんにちは、四作目ですね。
命 :皆さんこんにちは、全快からやっと私にも出番を回すようになったわね。
東西:えー、今回はオカルト研究会に入部するエピソードを書いてみました。
命 :珍しく結構まともじゃない?
東西:何がまともなのかよくわからない……
命 :まぁ、深く考えずに。
東西:しかもリーフキャラが出てない。
命 :一度、男子生徒A(藤田浩之)出てきたでしょう?
東西:いや、まともな扱いで……
命 :そういう意味か……
東西:さて、設定上の説明がほとんど終わりましたので次からはリーフキャラに御出陣願おう!
命 :扱いには最上の注意をすることね。
東西&命:それでは第五作であいましょう!