アフターLファンタジア 投稿者:風見 ひなた
「うひゃー、よく燃えるわねー」
「世界のエントロピーを守るためには……こうするしかなかったのだ」
 男がそう言うと、側に立っていた少女はくすくすと笑い出した。
 少し眉を上げて男は少女を振り返る。
「何故、笑う?自分の城が燃えているのだぞ?」
「ふふっ…次は何をして遊ぼうかと思っていたのよ」
 その返事に男は苦笑するしかなかった。
「遊び、か…。あなたにとっては魔界の統一も遊びにしか過ぎなかったというのか、魔王」
 少女は不意に遠い目をすると、ぼそっと呟いた。
「世界の破滅まで私は滅ぶことは出来ない…全てはそれまでの泡沫の戯れ。そして、その
永い永い時を待つことこそ私に課せられた罰」
「罰?」
 男の言葉に、少女は微かに笑った。
「罰。世界を滅ぼす力を与えられた者が全ての者の命と引き替えに背負う罪の代償」
 風が吹く。
 かつて魔界の風と呼ばれた廠気の風はいまや心地よい春風に化している。
 髪を吹き上げられた、もう一人の少女が魔王の腕の中でくしゃみをした。
「魔王様、早く他の所に遊びに行こう。むらさき、退屈しちゃったよ」
 魔王日陰はくすりと笑うと、むらさきの頭を軽く撫でた。
 むらさきは目を細めごろごろと喉を鳴らし、日陰に擦り寄る。
 男はそんな睦まじい二人を見ながら、訊いた。
「これから……どこへ?」
「どこへでも。カジノの街…というのも興味あるわね。あなたは?」
 聞き返されるとは思っていなかったらしく、男はすこし目を丸くした。
 それから驚くほど優しい笑みで笑う。
「私は何時何処にでも在り、世界を灰色に保ち続ける。次なる時代、文明でも」
「それがあなたの使命、か……。気を付けるのよ、次の魔王は白夜かオロチか……」
 そう言ってから、日陰は頭を振って背を向けた。
 彼女たちの背中に男の声が重なった。
「さようなら。元魔王風上日陰と元魔王四天王むらさき」
 日陰は振り向かずに、言った。
「さようなら。元魔王四天王にして背約者T−star」
 それが、魔界のトップ達の別れだった。


「ついに現れたな、旧文明最強の魔人……四季!」
「まだ動いていたのね、死に損ない……対魔人最終兵器ジン・ジャザム!」
 二者が戦陣の最前線で向かい合っていた。
 魔王軍対人間軍、最後の闘い。
 それは古代魔法文明における最強の遺物達の一騎打ち。
 この闘いを制した方が……世界を手中に収めるのだ。
「行くぞ、四季!」
「さらば、ジン!」
 二つの魔道機械達がぶつかり合う……。
 その瞬間、魔王軍の方から絶叫が上がった。
「魔王様が……魔王様が四天王T−starの反乱で討ち死にされた!落城だっ!」
「何っ!?」
 突然攻撃理由をなくし、四季がうろたえた声をあげる。
 人間側は勝ち鬨の声を挙げようと太鼓を用意した。
 そしてそれを討ちならさんとしたとき、背後で絶叫が上がる。
「メイプルキングダムが落ちた!市民団体のクーデターだ!」
 今度はジンが凍り付く。
 次第に騒ぎは大きくなり、やがて戦場はパニックの渦に巻き込まれる。
 呆然と向かい合う最終兵器達だったが、やがて四季が邪悪な笑みを漏らした。
 ぎくっとして背中を向けるジン。
 そんな彼に向かって、四季は全力で走り出していた。
「ダァァリイィィィン!もう私達戦う必要ないのよ〜〜っ☆」
「い、いやだああああああああぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!!」


 メイプルキングダムではついに王室の扉が蹴破られ、国民達が思い思いの武器を持って
王座に向かっていた。
 市民団体のリーダーが手に持った文を高らかに読み上げる。
「カザミ王!我々市民はもうあなたの圧政に耐えられない!あなたは直ちに王座を永久に
退き、しかるのちに全権を我々市民に譲り、牢獄に……」
 興奮していたリーダーはそこで気が付いた。
 王室には誰一人としていなかった。


 メイプルキングダムから遠く離れた異境の地……。
 小春日和の小川で、一人の少女が水を跳ねて戯れていた。
「つめたーーーい!もう春なんですねぇ!」
「おいおい、まだ寒いんだ。風邪引くぞ」
 そんな相棒を、カザミは岸から苦笑しながら見つめていた。
 側に置いた袋には金銀財宝が詰まっている。
 城を逃げ出すときにみんなで分けたお宝の一部だ。
 当分はどんな生活をしても金に困ることはなかろう。
 これから一体何処で何をするかは決めていないが…。
 カザミは苦笑すると、相棒を見ながら呟いた。
「やっぱり僕は王様には向かないな……」
 とりあえず、相棒と楽しくやれれば何でもいい。
 小川は初春の陽の光を映し、草原はさわさわと春風にたなびく。
 空は高く、高く見えた。
 これからの未来を象徴するようだ、と彼は思った。


 その草原の端の街道では、一人の戦士が歩いていた。
 二本の剣を携えた、憂いのある表情をした剣士。
 心なしか、ほんの数ヶ月前よりも男ぶりが上がったかのように見える。
 彼はやはり高い青空を見上げると、呟いた。
「アヤカ……待っていてくれ。俺はきっと帰ってくる…お前に相応しい男になって」
 そして、固い決意を胸に再び歩き出す。
 その足が俄に止まった。
 行く手に、一人の男が立っている。
「こんな所で何してるんだ、振られ男?」
「ふん、一人で逞しくなられちゃかなわないんでね。少しついてってみようかと思ったの
さ」
 カレルレンの顔を見てから、悠はふんと鼻を鳴らした。
「……好きにしろ」


 こんなはずじゃ……こんなはずじゃなかった。
 俺は少し前まで魔王軍の軍団長だったはず。
 それが、それが何で……俺はこんな所に居るんだ!?
「ハイド!ぐずぐずせずにご飯にしなさいっ!」
「はっ、はいっただ今っ!」
 そう反射的に応えると、ハイドラントはせっせと野菜を刻み始めた。
 テーブルではアヤカの他にセリカがちんちんと皿を叩いている。
 ハイドラントの横ではかいがいしくエプロンを付けたセバスが鍋のに加減を確かめてい
る。
 クルスガワ王家が潰れた今、アヤカ達の行き場所は何処にもなかった。
 それに目を付けたハイドラントはアヤカを自分の館に住まわせることにしたのだが……。
 何故かセバスとセリカも付いてきてしまった。
 そして、アヤカを支配して暮らすはずが気が付けば自分がおさんどん。
 ハイドはふるふると肩を振るわせながら野菜を切り刻み続ける。
 タマネギのせいか、ぼたぼたと涙が流れ続ける。
 止まらずに、流れ続けた。


 いい天気だ。
 旅立ちにはもってこいの……。
「岩下さん、ほらうぐいすが飛んでます」
「ああ、本当だ。珍しいね」
 岩下はそう頷いてから、その頭をぽんぽんと撫でた。
 マルチを従えたセリスが、そんな岩下を見つめている。
「行くのか、岩下さん」
「ああ……いつ次の魔王が現れるか分からない。魔を誅することこそ、俺の人生だ」
 そんな凛々しい顔をした岩下を、セリスは眩しそうに見つめていた。
 男の顔だった。
「さようなら、セリス君。マルチと幸せにな」
 そう言って岩下は風のように去って行く。
 風に届くだろうか。
 セリスは彼の背中に向かって大声を出した。
「岩下さん!瑞穂さんを護るんですよ!」
 岩下は手を高く挙げ、遠ざかって行く。
 セリスはぼそっと呟いた。
「岩下さん……幸せを掴むことは罪ではないのに……」
 マルチは、手を組んでその側に寄り添った。
「でもきっと……瑞穂さんは幸せだと思います」
 本当だろうか、と問うような眼でセリスはマルチを見下ろした。
 マルチはにこっと花が咲くような微笑みを向けると、セリスにくっつく。
「そうですよ。少なくとも私は……幸せです」
 そして、二人は永い永いキスをした。
 時はまさに初春、花の咲き始める季節。


「うわっ!?」
 目の前の薬物が爆発し、OLHはしりもちを付いた。
 げほげほと煙に咳き込む。
 そんな彼を見て、琴音はくすくすと笑った。
  むっとした笛音も、OLHの黒くなった顔を見て思わず吹き出してしまった。
 OLHも二人に釣られるように笑い出した。
 彼の研究室ではそんな幸せな家族の情景を見ることが出来た。

 教皇ことルーンの目の前には世界地図が拡げられていた。
 ルーンはそれを見て、ふっと笑う。
「智波に出来て俺に出来ないことなどあるかっ!目指せ、世界征服ーーっ!」
 そんな上司の背中を、冬月と高姫はつつっと冷や汗を垂らして見つめていた。


 がらりと襖が開き、救急箱を持った楓が入ってくる。
「あなた、もう傷はよろしいですか?」
「ああ。まあ順調だな」
 そう言った西山の身体は、包帯でぐるぐるに巻かれている。
 ほんの少し前、野盗団の親玉XY−MENと最後の闘いを繰り広げたときに付いた傷で
ある。
 瀕死の重傷を負いながらも何とか彼を倒し、以来盗賊団は姿を見せない。
 西山は未だに布団から動くことは出来ないが……。
「動いちゃ駄目ですよ、身体を拭きますから」
 楓にこれ以上ないほど丁寧な看護を受け、西山は顔に締まりがなかった。
 これはこれでとっても幸せかも知れない……。

 そんな幸せな夫婦を見ながら、光と紫音はため息をついていた。
「妬かせてくれますね」
「全くだ。俺達もこんな田舎から出ていい女捜すか……?」
 西山の庵にも春が来る。
 遠い草原からうぐいすが飛んできて、梅の樹にとまった。


 ここは遥かに東の地。
 榊は妻を膝の上に載せて、カブキを見物していた。
「ねぇあなた?」
 木風が榊に小さく囁く。
「なんだい?」
 応えた榊に木風は優しく微笑むと、言った。
「よかったね、世界が滅びなくて。そのおかげで私達新婚旅行にこれたもんね……」
「ああ。全くだ」
 これ以上描写する必要もないほどラブラブな新婚さんだった。


 シズク山脈。
「わっせ!わっせーい!」
 XY−MENはかけ声を挙げて岩をつるはしで砕いて行く。
 その隣ではディアルトが地図を拡げてじっと見つめている。
「ふむ……計算ではそろそろぶつかるはずなんだが……」
 その途端、向こうの通路の方で大声が上がった。
「出た!金が出たぞーーーっ!」
 一斉に湧く坑道内。
 XY−MENは顔を輝かせると、大声を張り上げた。
「よぉしおめーら!今日は終わりだ、祝いにぱーーーっといくぞーーっ!」
『うーーっす、親方ーーーっ!』

 西山との決闘に敗れたXY−MENは、思い出すのも恐ろしいヤツにぼろぼろにされた
ディアルトを使い地下遺跡を掘り返していた。
 新たなマジックアイテムを発見し、西山を倒すために……。
 しかし、資金不足のため気が付けば金山を掘っている。
 そして、噂を聞きつけた人々が抗夫として集まってくる。
 今では一つの炭坑町が出来つつあるようだ。
 何故か親分から親方と呼ばれるようになり、町の創始者となったXY−MEN。
 冒険家から炭坑のアドバイザーとなったディアルト。
 いつの間にこうなったかは分からないが、それはそれで幸福な人生なのかも知れなかっ
た。彼等の伝説はまだ終わりそうにない。


「ただ今戻りましたーーっ!」
 うらぶれたマジックアイテムショップの扉が開き、そんな脳天気な声が聞こえる。
 店の奥から走り出たbeakerが見たのは、巨大な包みを背負った弟子であった。
「おお、沙留斗か。勇者は倒せなかったらしいな?」
「ええ、そうなんですけど……これ、おみやげです」
 そう言って沙留斗がテーブルの上に置いた包みの重みのせいで、テーブルはひしゃげて
しまった。
 beakerは顔をしかめ、頭を押さえる。
「あーーっ!?沙留斗、これ爺さんが大切にしてたテーブルだぞっ!?」
 だが、沙留斗はちっちっと指を振ると、余裕の笑みを見せる。
「大丈夫、これからそんなテーブルなんて百万台も買えますよ」
 beakerは怪訝な表情をして、包みをほどいた。
 中からはきらきらと輝く財宝がこぼれでる。
 beakerはぎょっとした顔で、沙留斗の顔を見た。
「……どこから盗ってきたんだ?」
「誰が泥棒なんてするかっ!これは、正当な報酬ですよ!」
「報酬……だと?」
「ええ。沙耶香が勇者と共に世界を救ったご褒美らしいです」
 沙留斗の言葉に、beakerはほうっと息を吐いた。
「成る程な……沙耶香に代わってくれ。誉めてやりたい」
 その言葉に、沙留斗は顔を曇らせた。
 beakerは首を傾げ、沙留斗の返事を待つ。
「……どうした?」
 沙留斗は少し躊躇ってから、言いにくそうに言った。
「それが……」


 天界、女神達の居城。
 世界の様子を窺っていた三人の女神は、ふうっと安堵の息を吐いた。
「これで万事上手く行ったようですね……」とマールが表情を和らげる。
 中の妹も同じように脱力したような表情を見せていた。
「一時はどうなることかと思ったわよ…本当に良かった」
 ルーティが額の汗を拭って頷く。
 しかし、そんな姉たちとは別に末の妹は悪戯っぽそうな顔を向ける。
「と・こ・ろ・でぇ……次はどんな予言を下すの?」
 その意見に、ルーティはぎょっとした顔をする。
「あんた、まだ懲りないの!?」
「ふふん、すぐに疲れるのはババアの証拠だよ☆」
 あまりの言葉に牙をむきかけるルーティだが、姉がすいと進み出たので声を止めた。
 マールは下界の様子を眺めながら、にこりと微笑んで言った。
「もうしばらくは予言はしません」
「えーーーっ!?」
「あ、やっぱり!?」
 ティーナとルーティが声を挙げる。
 マールはふっと下界の鏡を消すと、遠い世界を見つめるように呟いた。
「これからしばらくは近代社会を創ろうと思います。この時代には神は必要ない…………
人間達は自分の意志に従って生きる時代です」
「なっ…」ティーナは信じられない、といった様子でマールを見つめる。
「何言ってるの!?そんなの……」
「いや、それでいい」ルーティがティーナの言葉を遮って賛成した。
 不審そうにこちらを見るティーナに向かって、ルーティは呟いた。
「いつか…世界は再び神の時代に戻る。そのときまで、休養しようってことだよ」
 マールも無言で頷く。
 ティーナははあっと息を吐くと、渋々頷いた。
「分かった。お姉ちゃん達がそう言うんなら……」
 時は繰り返す。
 古代の文明がそうだったように、高度な文明はいつか自壊し神の文明の時代が来る。
 そのときまで、女神達は眠るといい。
 悠久に近しい眠りの中で、女神達は夢を見るのだ……。
 マールは宮殿の最深部で眠る少女の姿を鏡に映した。
 あの沙耶香という少女は何の夢を見ているのだろう。
 女神達は知っている。
 少女は違う世界の夢を見ている。
 ここでない時代、一つの学び舎で愛する男と過ごす夢を。
 そんな、幸せな夢を。
 女神達もまた、その夢の中で過ごす人物達の一人なのだから……。

 そして今日もまた、夢はゆっくりと過ぎて行く。
 試立Leaf学園の見る夢だと伝えられている。

          Lファンタジア 完結編
                完

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ひ:えー、そんなわけで『蛇足編』です。本当は要らないと思うんですけどね
み:何でです?
ひ:僕の中でLファンはちなみんが学園に帰った時点で完結しているから。みんながその
  後どうなるかなんて考える必要ないって思ってたし……Lファンの魅力はやっぱりあ
  の『後は野となれ山となれ』の無責任さだったと思うから。
み:それなら付ける必要なかったじゃないですか
ひ:いや、『俺はその後どうなったの?』って人がいたから、んじゃ付けようかと。
み:フレンドリーなのかいらんことしいなのか……(汗)
ひ:その後の展開は個々人で考えて貰おうと思ってましたが、まぁこんな感じのもありま
  す。これが嫌な人は自分で好きなように考えて下さって結構です。
み:ところでなんでこんなに完結編に時間がかかったんですか?
ひ:自分の中で整理がつかなかったってゆうか……触りたくなかったってゆうか……
み:は?触りたくなかった?
ひ:初めから通してみると分かるけど、この作品矛盾が多いです。何も考えずに書いたせ
  いでつじつまがあいません。だから、なかったことにしようかと思ったことも(笑)
み:でも結局書いちゃったんですね。
ひ:うん(笑)やっぱり行き当たりばったりはだめだ……パワーはあるけど
み:時代劇編はちゃんと考えてますから、安心して下さいねー!
ひ:ま、これでLファンは風見の中で完全に終わりました。さあ、次はTさんのLファン
  2に期待しよう!(笑)
み:それでは『結局出番無し』赤十字 美加香と!
ひ:『ジンさん結局出しちゃった』風見 ひなたがお送りいたしました!
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 クリスマスLメモのおまけ(誠治さんの投稿スペースにおいてある本編を読もう)

PART1:その後の風見君

「おかえりーーっ!」
「み……みんな!」
 風見は涙にむせびつつ、グラスを受け取った。
「かんぱーい!」
「かんぱーい!」
 風見はちんっとグラスを鳴らすと、一気に中の液体を……。

「ん?」
 気が付くと、風見は床の上で寝ていた。
 周りには何故かボロボロになった一同が転がっている。
 風見は首をひねると、足下に転がっていたシャンパンの瓶を手に取った。
「……迎え酒でもするか」
『やめろぉぉぉぉーーーーーーーーーーーっ!!!!』
 その瞬間、倒れていた一同のツッコミが風見の頭を捉えた。

 風見は実は結構酒癖が悪いらしい。


PART2:呼ばれなかった人達

 翌日、風見が学校に行くと涙をボロボロ流しながらやーみぃが詰め寄ってきた。
「ひなた……親友だって信じてたのに……!どうして俺を呼んでくれなかったんだ!?」
 風見は美加香を振り返り、顔を見合わせた。
 そして、ゆっくりと呟く。
「だって、邪魔したら悪いじゃないか」
「馬鹿野郎っ!!お前、僕が昨日何をしていたか分かってるのか!?野菜の積み出しだぞ、
積み出し!うちの源さんが『べけやろぃ!八百屋にクリスマスもアマリリスもあるけえっ!
世間様が楽しめるように仕事をする、それが八百屋のど根性ってもんだいこん畜生!!』
なんてゆーから一生懸命働いてたんだぞっ!?」
「知るかっ!そんなもんっ!!」
 二人が言い争いをしている横で、美加香は瑠香に訊いた。
「そーなの?」
「うん、でもやーみぃさんが寒いだろうって手袋くれたんですよ」
 瑠香は嬉しそうに『MERRY CHIRSTMAS』と書かれた袋を取り出す。
(なんだ……結局ノロけてんじゃないの……)
 美加香は呆れたように二人のケンカを見つめていた。

 ちなみに同じような理由で高姫やセリス、岩下達は呼ばれなかったらしい。


PART3:ネタパク企画・今日のハイド君

「……で、お前何だよその腕は?」
「昨日教会で馴れないピアノなんて弾いたから筋肉痛になった」
 ルーンに応えながら、ハイドは湿布を貼られた腕をさすった。
 そこにわらわらとヒメカワ星人の群が通りかかり……。
「お?なんじゃこれは?」
「なんかニッキ臭ーい!」
「わーい、べたべたーーーっ!」
「や、やめろお前らぁぁぁ!?」
「触っちゃえ触っちゃえ!」
「ぬるぬるーーっ!」
「うぎゃああああああああああああああああああ!?」

 自業自得。

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 って、今投稿しようと思ったらクリスマスLメモ掲示板に書いてないやん(笑)
 意味が分からない人、誠治さんの掲示板の『ナイトメア・イン・ホーリーナイト』
を読んでね(笑)