「お姉ちゃん……どうしたの?」 「うっ……ひっく……あ、ヒロアキくん……」 校舎裏の木陰。 知り合いの子供に声を掛けられた綾芽は、慌てて涙を拭った。 ……あれから。 保健室を飛び出した綾芽は、ふと気が付くと、ここで泣きじゃくっていた。 (ママを怒らせちゃった……どうしよう……) 分からなかった。なぜ綾香が怒ったのか。 ただ、自分の行動が原因なのだという事だけは、分かり過ぎるほど分かって いた。 綾芽には、過去の記憶がない。 知っているのは、 自分の名前が「綾芽」であること、 未来から来たということ、 そして、来栖川綾香と悠朔が両親だということ。 ……実は、それらとても、ちゃんとした記憶があるわけではなかった。 ただ、誰か……誰かに、そう言い聞かされたような覚えだけが、ある。それ だけだ。 だから綾芽は、いつも心の中に不安を抱えていた。 自分が何者なのか――自分はここにいていいのか―― ともすれば自分を押し潰されそうとする不安に耐えるためには、両親だと信 じる存在……綾香と悠にすがるしかなかったのだ。 だが、それも…… 「お姉ちゃん、大丈夫……?」 「ヒロアキくん……」 心配そうに言うヒロアキに、綾芽は泣き笑いめいた顔を向けた。 「お姉ちゃんね……ママに嫌われちゃったの……」 「どうして?」 「分からない……でもきっと、わたしが何か悪いことしたからだね……。 どうすれば、いいのかな……お姉ちゃん…」 「うーん……」 ヒロアキは、顎に手を当てて考え込むような素振りを見せた。 しかし、すぐに顔を上げて、満面の笑みを見せる。 「大丈夫だよ」 「……どうして?」 尋ねる綾芽に、ヒロアキは自信たっぷりに答えた。 「だって、お母さんなんでしょ? なら、どんなに怒っても、最後は必ず許し てくれるよ。 うん、絶対!」 「………そっか」 小さく笑う綾芽。 「ヒロアキくんのお母さんって、とっても優しいんだね」 「うん! お姉ちゃんのお母さんも、そうでしょ?」 「……うん」 (でも……) 頷きながら、綾芽は胸中で呟いた。 (さっき……ママじゃないって、言われちゃった……。 だから、もう……) 「綾芽……」 「!」 後ろから聞こえてきた声に、綾芽ははっと顔を上げた。 振り向こうとして――体が凍る。 (……どうしよう) (どうすれば、許して貰える?) (もし、もっと怒らせちゃったりしたら……) (どうすれば……) 「ごめんね」 「……えっ?」 その言葉と共に、綾芽の頬に、そっと手が当てられた。 それは、優しく、綾芽の横顔を撫でさする。 「あ……」 綾芽は、振り向いた。 少し照れたような微笑みを浮かべて、綾香がそこに立っている。 「ママ…」 「ごめんね、綾芽。 許してくれる?」 「………………………………………ママっ!」 綾香に飛びつく綾芽。 綾香は優しく抱き留めた。 その横で、悠がやれやれという感じで肩をすくめる。 「ママ……ごめんなさい……」 「綾芽が悪いんじゃないの。私が、自分勝手だったのよ。 もう、こんなことはしないから……」 「うん……」 「ね? 僕の言った通りだったでしょ?」 「……そうだね」 嬉しそうに言うヒロアキに、綾芽は頷いた。 「ん? その子に慰めて貰ってたのか?」 「うん。ありがとうね、ヒロアキくん」 「えへへ。良かったね、お姉ちゃん」 「うん……」 「いや全く、いい茶番だったよ」 その声は、どこからともなく聞こえて来た―― という訳では、なかった。 明確に、間違えようもなく、そこから聞こえた。 だが、それでも、綾香たちが事実を認識するには、一瞬ならず時間が必要だっ た。 「あ……あなた?」 「噴き出すのを我慢するのに、結構苦労したよ。 取り敢えず、拍手を贈らせて貰おうかな」 そう言って、小さな手を打ち合わせる、彼。 ヒロアキ。 小さな子供は、嘲りの笑いを浮かべて、三人に拍手を贈った。 「お前……何者だ?」 剣に手をかける悠。 実戦経験の豊富な彼は反応が早い。既に目の前の存在を敵として識別してい た。 それを見て、綾香も綾芽を離し、腰を低く落として構える。 「何者か……だって?」 悠の言葉に、ヒロアキは嘲りの笑みを更に深くした。 くっくっくっ。 低い笑いを洩らしつつ、綾芽に近づく彼。 「このお姉ちゃんの友達だよ。決まってるじゃないか。 ねえ? お姉ちゃん」 「綾芽に近付くな!」 「離れなさい、綾芽!」 悠と綾香が叫ぶ。 が―― 「…………」 まるで反応を見せない綾芽。 「綾芽っ!?」 「どうした!?」 「……ご両親は、僕から離れろと言っているけど。 お姉ちゃんは、僕の友達だものね?」 「…………」 虚ろな表情で……綾芽は、こくりと頷いた。 「だ、そうだよ。パパさんとママさん」 「貴様……綾芽に何をしたっ!!」 にこやかに告げるヒロアキに、悠が叫ぶ。 今にも剣を鞘走らせそうな勢いだった。 「それに答える前に」 はぐらかすように視線を逸らしつつ、ヒロアキは片手を上げる。 「取り敢えず、場所を変えようか」 ぱちん。 「!」 「!?」 彼が指を鳴らした瞬間。 辺りは闇に閉ざされ、綾香と悠の足元の地面が消失した。 (………………………………) 闇。 全き闇。 光がその存在を許されぬ空間。 彼女はその中に在った。 恐怖――はない。 隙間の無い闇に、耐えられる人間などはいない。 だが、彼女の心に脅えはない。 あるのは…… (…………………………………………懐かしい…………) 「――っ!」 数秒ほど、意識を失っていたかもしれない。 二人が再び周囲の状況を認識した時、目に映ったのは見覚えのない光景だっ た。 天井の高い、大きな部屋。 二人の周囲には、無数の座席が規則正しく並べられている。 薄暗い照明が、それらをぼんやりと浮かび上がらせていた。 「ここは……?」 「ようこそ」 「!」 悠が呟いた瞬間。 一方から声が響き、同時に光が生まれた。 その光の中には―― 「歓迎するよ、来栖川綾香、悠朔。 ここは、魔界にある、僕が所有する劇場。 正確に言うと、僕の魔力で構成した閉鎖空間の中に、それを模して作ったも ので……っと、こんな説明は君たちにしても仕方ないね。 ともあれ、ご来場ありがとう」 「貴様っ!」 舞台のような――と言うか、劇場と名乗った以上は実際に舞台なのだろう。 その上に立つのは、小さな子供。 彼に向かい、綾香が問い掛ける。 「今、魔界がどうこうと言ってたわね。 じゃあ、あんたは……」 「ああ、そう言えば、自己紹介がまだだったね」 ヒロアキはわざとらしくそう言うと、二人に向かって一礼した。 「僕の名はベネディクト。 魔界の宮廷において、貴族の列に加えられている一人だよ」 「魔族――か!」 悠が呻く。 魔族。 地下世界を支配するもの。 人間の負の情念を糧とし、それ故人間界に混沌をもたらさんとするもの。 魔界の貴族とは、その中でも最高位の者達であることを意味する。 「魔族が、私たちに何の用!?」 「だいたい、想像はつかないかな? こういう場合」 叫ぶように問う綾香に、おどけた口調で答えるベネディクト。 「闇への誘いだよ。 どうだい? 僕たちの眷族になる気はないかな?」 「何を言うかと思えば……」 「そんな気、ある訳がないだろうがっ!!」 綾香も悠も、間髪入れず突っ撥ねた。 ベネディクトが肩をすくめる。 「ま、そう言うのは分かってたよ。だからこそ、こんな芝居を仕組んだんだし。 ……じゃあ、この劇の主演女優を登場させようか」 「!」 彼の呼びかけに応え―― 綾芽が、ゆっくりとした足取りで、舞台の袖から姿を現した。 いつもの巫女姿ではない。 若草色を基調とした清楚なドレス。そして手には、銀造りの短剣。 舞台の中央まで進み出ると、綾芽は虚ろな瞳で三人を見渡した。 「彼女の紹介はいらないよね。君たち二人の娘、悠綾芽。 ……と、言うことにしておこうか」 「!? どういう意味よ! まさか……」 綾香の脳裏を、一つの姿がよぎる。 妖術師・神凪遼刃によって作られた、長瀬祐介の『人形』。 「僕の作った人形、ではないよ」 綾香の言葉を引き取り、笑ってベネディクトは告げた。 「僕がやったのは、彼女に精神支配の術を施した事だけ。 正体は……実は、僕も良く知らないんだ。 綾芽は、ある人からの預かりものでね……これを使って君たち二人を闇に引 き込め、と頼まれているんだ。彼女の正体について、詳しい事は聞かされてい ない。 けど、錬金術で作った人形――ホムンクルスなどという、下らないオチでな い事だけは確かだよ」 「あんたの言葉を信じろって言うわけ?」 疑わしげな綾香の言葉に、魔族は首を横に振る。 「別に。 信じるも信じないも、君たちの勝手さ。 でも、信じないなら、どうなんだい? 綾芽はどうなってもいい、と?」 「っ……」 綾香は唇を噛み締めた。 その横で、悠の表情も苦しげに歪む。 綾芽の正体が何であろうと……二人に、彼女を見捨てることなど出来よう筈 もなかった。 (あいつなら……) 悠の頭に、ふと疑問が湧く。 (どうするだろう……ハイドラントなら) 悩むまでもなかった。 あの暗殺者が悠の代わりにここにいたならば、魔族が御託を並べている間に、 攻撃魔術の一つも叩き込んでいただろう。 例え、自分の娘を巻き込もうと――だ。 己の目的の為には、あらゆるものを犠牲に出来る……それが、あの男の強さ なのだろう。 (だけど、俺は……そんな強さはいらない。今は、もう) 手にした剣を、ぐっと握り締める。 今の彼が必要としているのは、大事な存在を守り抜ける強さだった。 (…………………………………) 粗末な庵の中に、二人の人間の姿があった。 一人は、若い男。怪我をしており、体中のそこかしこに包帯を巻いている。 もう一人は、何処かの民族衣装のような服を纏った女。 二人は、単純に親しそうには見えなかった。 だが、冷たい関係とも見えない。 お互いに、何かを求め合っている――が、踏み込む事が出来ずにいる。そん な印象を見る者に与える二人だった。 (…………………………………パパ………………ママ………………) 「さて……じゃあ、僕の言う通りにして貰えるかな。 簡単だよ。『魔族ベネディクト、汝に従おう』と言ってくれればいい。 それで契約は完了する」 「…………」 「…………」 「と言っても、素直に言うことを聞いてはくれないよね。 でも僕も、今日はのんびりと口説くような気分じゃないんだ。 ――綾芽。その短剣で自分の胸を突き刺せ。ゆっくりと」 「!」 「っ!」 「………」 綾芽の手が、静かに持ち上がる。 そして、短剣を胸の前で逆手に握ると、ゆっくりと刃を近付けていく。 「ま、待って!」 「止めろ!」 「……あいにく、僕が望むのはそんな言葉じゃないよ」 悲鳴のような声音で叫ぶ綾香と悠に、魔族は喜悦の表情を浮かべた。 刃は、綾芽の胸に、少しずつ、だが確実に、迫ってゆく。 「……っ! わ、分かった。言う! だから止めろ!!」 遂に、悠はそう言い、剣を捨てた。 短剣の切っ先が、僅かに食い込む。 そこから、赤い糸のような血が流れ出した。 (…………………………………) 血。 真紅の血溜まり。 その中に、女――先程の女が、苦しげにうずくまっていた。 身篭っているのか、その腹部は、大きく膨らんでいる。 血は、女の胸から流れ出していた。 その目の前に立つ黒い鬼の爪は、同じ液体でべっとりと濡れている。 女は死に掛けていた。 彼女は、最後の力で、傍らの黒い大剣を掴む。 そして、その刃を――己の腹に突き立てた。 (………………………………………………………………………………!!!) 「嬉しいね。じゃあ、急いで頼むよ。 ほら、もう……綾芽の胸に、短剣が刺さってしまっている」 子供の顔に、歪んだ満足の笑みを浮かべるベネディクト。 綾香と悠が、一瞬、目を見交わして……綾香は小さく頷き、悠は無念の思い に歯を軋ませた。 「さあ?」 「………………ま……」 「……」 「……魔族ベネディクト、お前に――」 「パパ」 その声は―― 何の前触れもなく、突然、綾香と悠の言葉を遮った。 「ママ」 「………なに?」 そちらを見たベネディクトが、不理解の色を顔に浮かべる。 「綾芽……?」 「綾芽…!」 綾芽が、微笑んでいた。 短剣を握ったまま……綾香と悠を見て。 「ばかな……僕の支配に抵抗しているのか?」 短剣を握る手は、動きを止めてはいない。 だが、その瞳は、既に虚ろなものではなかった。 暖かい眼差しで、二人を見詰める。 「……会いたかった。 会いたかったの……ずっと」 綾芽は、小さな声で口にした。 万感の、想いを。 「思い出した……思い出したよ。 わたしを見て泣き叫んだパパ。 おなかからいっぱい血を流していたママ。 そして、ママは、黒い剣にわたしを託して……」 綾芽の顔が、くしゃり、と歪む。 大粒の涙が、頬を滑り落ちちた。 「ずっと……ずっと、待ってたの。 暗闇の中で、ずっと。パパとママに会える時を。 そして……」 再び、微笑む。 儚く……だが幸福そうに…… 「……会えた。 ………会えたから。 わたし、幸せだったよ……!」 そう、告げて、 綾芽は、 銀の刃を、 一息に、突き込んだ。 若草色のドレスに、赤い大輪の花が咲いた。 「ばかな……」 倒れた綾芽の姿を目に映しつつ、ベネディクトが呆然と呟いた。 綾香も。 「あ…やめ……」 かくん、と膝が床に落ちた。 全ての力を失ったかのように。 そして、悠は。 「…………っ!?」 ベネディクトは、ぞくりと背筋を走るものを感じた。 巨大な、殺意。 それが、自分に向けられているのを感じ取って。 「……お、お前……」 魔族の声が、震える。 そこにいるのは、既に悠朔という人間ではなかった。 ――キリング・マシーン。 全ての感情が消え失せた顔に、ただ殺意のみをたぎらせた男が、ゆらりと立っ ている。 ……その口が、僅かに動いた。 「死ネ」 轟!!!!! 瞬間、悠の周囲の空気が渦を巻く。 長大な影が、悠の頭上に生まれる。 それは、龍。 嵐を纏い、己に近付く全てのものを切り裂く龍。 「くっ…!」 ベネディクトは、両腕を頭上に掲げた。 掌の間に、朱く輝く光球が生まれる。 それは、膨れ上がり…… 「…………!!!!!」 「う……おおおおオオオオオオオオオオ!!!!」 ベネディクトに襲い掛かった龍と、光球とが激突し―― 閉鎖空間は、暴走するエネルギーに満たされ…… 爆砕した。 (…………………………………) ぼんやりとした視界に、一人の男の姿が映る。 黒い、巨大な剣を携えた男。 男は、剣の切っ先をこちらに向けた。 剣に刻まれた赤い文字が、淡く輝く。 やがて、剣先に白い光が生まれ……視界を埋め尽くした。 (………………………………………あなたは…………) 「う……ん………」 綾香は、ゆっくりと身を起こした。 重い頭を振り、意識を覚醒させようとする。 「ここは……」 彼女がいたのは、校舎裏だった。 ベネディクトの劇場に飛ばされる直前にいた所だ。 見ると、傍らに悠も倒れている。 「ゆーさく?」 「……ん………」 肩を揺さぶると、彼は数回瞬きした後で、目を開き…… がばっと起き上がった。 「綾芽は!?」 「…………」 辺りを見回す。 すぐに見つかった。 「……く……」 奥歯を噛み締める悠。 倒れて動かぬ、綾芽を前にして。 「……綾芽……」 そっと、呼びかける綾香。 だが、綾芽がそれに答える事はなく―― ………… …………………… 「……え……?」 「………あっ!?」 「貴様には失望した。 もはや『大使徒』を名乗る資格は、貴様にはない」 第二茶道部奥の、暗い一室。 ハイドラントは、傷だらけの姿で戻ってきたベネディクトに、冷厳な声でそ う言い放った。 「何だと……」 ぎり、と歯を鳴らす魔族。 ハイドラントはそれに一顧だにせず、暗がりの中へ呼びかけた。 「――葛田!」 「はい」 闇が浮き上がり、一つの姿が現れる。 彼、葛田玖逗夜に、ハイドラントは宣告した。 「今日からお前を四大使徒の列に加える。 お前が司るは――支配。そう、『支配の大使徒』と名乗れ」 「はい!」 「ベネディクト。貴様は別命あるまで待機だ。 とっとと失せろ」 「くっ……」 ベネディクトの顔が、怒りと憎しみに引き歪む。 「人間如きがぁっ! 仮にも魔界の貴族であるこの僕を、よくもそこまで……」 「……何だ?」 その瞬間。 空気が、変わった。 ハイドラントの目が金色に輝いた、その瞬間に。 その輝きは…… 「……何か、不満があるのか? この私に」 それは、ハイドラントの声ではなかった。 彼の口から、彼のものではない……冷たい、少女の声が紡がれる。 「どうなのだ? ベネディクト……」 「……な、何も……御座いません……」 一瞬前の激情は既に跡形も無く、魔族は恐怖に震える声で答えた。 「では、下がれ」 「はっ…」 ベネディクトの姿が消失する。 それと同時に、ハイドラントの瞳から金の輝きが失せた。 凍てついた空気が、元に戻る。 それを見計らうように、彼の背後から声がかけられた。 「……何故、あの娘を助けたりしたのです? 策が失敗した以上、用済みでは?」 「用済みではないさ」 背後の女性――篠塚弥生教師の問いに、ハイドラントは小さく笑う。 「ベネディクトの支配は解けたが、な。 あれには、まだ――」 「………」 ハイドラントは、その先は口にしなかった。 口調を少し変えて、問い掛ける。 「……なあ、弥生さん」 「何です?」 「綾芽って名前、どう思う?」 「どう、とは?」 「いい名前かどうか、ってこと」 唐突な質問に、弥生は僅かに困惑した。 「……ええ。いい名前だと思いますわ」 「そうか。 ……俺、名付け親の才能があるのかな」 「……………………」 「……なぜ、そこで笑う?」 そんなこんなで。 「パパ、ママ、どう? 今日のお弁当、おいしい?」 「うんうん。とってもおいしいぞ」 「うーむ、このだし巻卵はちと甘さがきついな」 「ああもう、がっつくんじゃないの! 行儀悪いわね」 「ああっ、てめ俺の唐揚げを食いやがったな!? 死ね、魔皇剣!!」 「あ、このソーセージ貰うぞ(回避)」 「綾香さんっ! オレの作ってきたお弁当たべぶぅぅぅぅっ!?(直撃)」 ……振り出しに、戻る? Lメモ私的外伝12「STARTING」 END *********************************** という訳なんで。 「がんばれ悠さん! これからは正統派ヒーロー路線を突っ走れ! 俺が悪役 をやるためにはヒーローが必要なんだっ!」 ってことでよろしく。(笑) 最後のシーンにある通り、葛田君が昇格しました(笑) 先日、作品を上げたしねー。作品を出すまでは見習い、って約束だったから。 この話以降、十三使徒の四大使徒は、 「虚無の大使徒」篠塚弥生。 「天秤の大使徒」T−star。 「破壊の大使徒」むらさき。 「支配の大使徒」葛田玖逗夜。 となります。 綾芽の記憶ですが、結局取り戻してはいません。 漠然としたイメージを幾つか思い起こせるだけで、自分がどこから来たか、 などはさっぱりです。ただ、綾香と悠の娘であることは間違いなかった……と、 本人は思い込んでいる模様(邪笑)。 つー訳で、結局まだ良く分からない綾芽の正体は…… ……続く(笑) <次回予告> 「輪廻の輪を巡り……お前はまた破壊の炎を撒いているのか……」 少年の影に黒衣の鬼を見、柏木賢治は呟く。 (……ようやく、会えた……) 少女に出会い、彼は己の生まれてきた理由を知る。 ――それは、遥かな過去から始まった物語―― 「名か。……封神流武闘術継承者、久遠朔馬」 鬼騒動に揺れる隆山を訪れた、一人の侍。 「朔馬様はご注文なさったではありませんか、鬼でも両断できる刀を打てと」 己が鍛えし刀を彼に与える、結城光。 「ひゃぁははははは!!! 燃えろ燃えろ燃えろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」 全てを焼き尽くす、『火の神官』。 「私たちは今、滅びるか否かの瀬戸際にいると言っても過言ではないのよ?」 一族の行く末を案ずる、『風の神官』。 「このような時だからこそ、我らは狩猟者の本質を捨ててはならんのだ」 最も純粋なるエルクゥ、『四将』の長にして一族の王ダリエリ。 「これが、陸奥の技だ!!」 己の肉体一つで鬼に挑む、陸奥露斗。 「人間が……やってくれるじゃねえか!!!」 彼との戦いの中に人の力を見る、『四将』クルド。 「我らが目的は狩猟にあらず………守護だ」 守るべきものの為に命を賭す、『四守護者』。 「原住生物との共存……それが正しい道なのか?」 進むべき道を模索する、皇族四姉妹。 「…………………………」 そして、血の供犠を求む神器――『クスゥレク・ゴル』。 ――歯車が、回り始める―― Leaf Memorial 〜輪夢編〜 「あ……ぅああ………ああああああああああああああ!!!」 「……ごめんね……」 「デラ、エクセデ……ダート………レティエル!!!」 近日公開未定!