Lメモ外記幻想奇譚「影法師の輪舞曲(ロンド)」 投稿者:きたみちもどる
雨。
今の季節にふさわしく、暗い鈍色の空から冷たい雨が落ちてくる。
もう長いこと、雨が降っているような気がする。
雨が三日続くと、森は銀色に輝いたり、未来に向かったり、大きな河が流れたり
夜は藍色に輝いたりするというが、一週間も続けば、そんなことはないのである。
森は銀色どころか、空と同じく鈍色になったり、未来どころか今の我々に向かったり
大きな河が氾濫したり、夜は稲妻がスパークしたりするのである。
そんな天候は、誰だって嫌だなぁ・・・何て思うものである。
例えば、XY−MENやらディアルトやら猫町櫂やらの屋台関係者。
彼らにしては、長雨は死活問題である。
なぜなら、雨だと売り上げがないからである。
そうすると、おまんまも食えない。
つまり、雨が続けば、ひもじい生活が待っているのである。

「「「はあぁぁぁぁぁぁぁ〜」」」

なにか、三人のため息が聞こえてきそうである。



あと、YOSSYFLAMEにとっても結構死活問題である。
やっぱ、ナンパは晴れた日がいいから・・・。

「おっ、じょぅ〜さぁぁぁぁぁぁぁ〜んんんんんんんんん!!!!!
一緒の傘でかえろぉよぉ〜」

そうでもなさそうである・・・・・・・・(汗)。



某氏は某氏で、いつもの如く天候なんかものともせず、某女生徒の名前を叫んで
スパークしてるし・・・・・。
某(前略)決戦エルクゥ兵器と某セリオタイプの戦闘ロボ(なんか語弊あるよな?)
との闘いも天候に左右されてないし、(というか、ここだけ妙に落雷やら稲妻が
多いのは気のせいだろうか?)学園の日常生活にはあまり支障ないみたいである。
だが、それは高等部でのこと。
次代を担うお子さま達が通う初等部では、そりゃ不満が溜まりまくっている。
なんせ、遊び盛りのお子さま達。
外で遊べないのが相当不満であるみたいだ。



だが、そんな天候も何時までも続くわけもなく、いつかは晴れるもの。
ほら・・・・・、だんだんと雲が晴れてきてお日様が顔を出してきた。
それを見て、お子さま達は一斉に外へ飛び出した。
まるで空を飛ぶように、心の翼を広げて何処かへ行こうかとするかのように。
なかには、まだ湿り気がある草の上に寝ころび、肺一杯に新鮮できれいな空気を
吸い込む、豪の者もいた。
久々に外で遊べるのが嬉しいのか、背中が濡れてても全然平気である。
やがて、そんな楽しい時間も過ぎ去っていく。
この季節になると、日の落ちる時間も早くなってしまう。
夕日が、子供達を照らし出し、長い影を作っていく。
「ばいばぁ〜い、またねぇ〜」
「また、明日学校でねぇ〜」
子供達は、大きく手を振りながらお別れをする。
「んじゃ、行こうかふえねちゃん、しずかちゃん」
ティーナが二人にそう言うと
二人は、ほぼ同時に
「「うん」」
と頷き、三人仲良く家に帰っていった。
自らの影を引き連れて・・・。
だが、彼女らは気付いていないが、その場には三人しかいないはずなのに
四人分の影がある。
ふと、ある奇妙な違和感を感じた靜は、立ち止まり後ろを振り返る。
だが、そこには何もない。
ただ、そこには長く伸びきった三人分の影があるだけ。
「どうしたの?しずかちゃん」
笛音が不思議そうな顔を向けてくる。
「え・・・今そこに誰かがいたような気がしたんだけど・・・・。
きのせいかな・・・・・?」
「きっと、きたみちおにいちゃんだよ。あのおにいちゃん、ずっとしずかちゃんの
こと、すとーきんぐしてるから」
困惑気味の靜に、けらけら笑いながらそう言い返すティーナ。
なんか釈然としない気もしないでもないが、ちょっと、気になることがあるので
靜は思い切って、聞いてみることにした。
「『すとーきんぐ』って、なに?」
「『すとーきんぐ』ていうのは、あるとくていの人のあとをつけまくる
へんたいのひとのことだよ」
「父上は、『へんたい』じゃないもん!!」
ティーナの容赦ない一言に、ぷんぷんと、頬膨らませて怒る靜。
「ゴメンゴメン」
ぽかぽかと可愛く叩いてくる靜を、かわしながらティーナが駆け出す。
「あっ、まってよぅ〜」
遅れじと、笛音も二人の後に付いていく。
夕日は、『三人』を照らし出し、『二人分』の影を公園の端に残す。
そして、三人の歓声と共にそれも消えていった。



「お〜い、ティーナ、笛音〜」
「あっ!おにいちゃん」
「おにいちゃん」
商店街の中程で、ティーナと笛音を迎えに来たOLHと出会った。
その姿を見つけて、ティーナと笛音は、OLHの元へ駆け寄る。
OLHは、二人の体当たり(?)を受けて少し蹌踉めきながらも
しっかりと二人を抱き留めた。
その姿を見て、靜は暖かさを覚えると同時にある種の「空しさ」も感じていた。
(さいきん、父上・・・・むかえにきてくれないなぁ・・・・・)
バイトやなにやらで、忙しいことはわかっているのだが、やっぱり迎えに来て欲しい
と思わずにはいられない・・・・・。
例えそれが、自分の我が儘であるとしてもだ・・・・・。
それを敏感に感じ取ったのか、OLHが
「どうだい、靜ちゃん?一緒に帰らないかい?」
「えっ?・・・で・・・でも・・・・・」
「いいからいいから、二人だって喜んでいるし」
ティーナと笛音は、そうだといわんばかりに頷く。
「何なら、俺が家まで送って・・・」
「それは・・・・・」
「だめぇぇぇぇぇ〜っ!!」
二人の踵が、OLHの足の上に勢いよく降ろされる。
「いったぁぁぁぁぁ〜っ!!」
OLHの絶叫が響きわたる。
「浮気は・・・・・」
「許さないんだから・・・・・」
ティーナと笛音は、ぷぅーと頬を膨らませながら、OLHに言う。
その様子を、クスクス笑いながら見ていた靜は、三人に対して、ぺこりと頭を下げて
「ありがとうね、けど・・・お夕飯の材料買わなくちゃいけないの。
だから、ここで、お別れしなくちゃいけないの・・・・・」
といった。
「そう・・・なの・・・・」
ちょっぴり笛音が残念そうに言う。
「しょうがないね・・・。それじゃあ、靜ちゃん、またねぇ〜」
ティーナが元気よく手を振る。
小走りで駆けながら、それに答える靜。
思いっきり踵で踏まれた足を、おさえながらぴょんぴょんと跳ねていた
OLHは、その時、奇妙なものを見た。
それは・・・・・
(靜ちゃんの影がない?)
夕日に照らし出されている自分達三人の影はあるのにだ・・・。
目の錯覚かと思い、目を凝らしてよく見ようとしたが、すでに靜は角を曲がっていて
それを確認することは出来なかったが・・・。



さて、買い物を済ませてご機嫌な様子の靜は、夕日に照らされて、てくてくと
家路についていた。
ふと前方を見ると、見知った人を見かけた。
それは『購買四天王』の一人、デコイだった。
カメラのフィルダーを覗き込んで、なにやら撮っているみたいだが・・・・・。
「デコイおにいちゃん、なにしているの?」
「でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜っ!!」
いきなり声をかけられて、思いっきり後ずさるデコイ。
それをきょとんとしてみつめる靜。
「!?・・・・・どうかしたの?」
「ぜぇ〜、ぜぇ〜、ぜぇ〜、し・・靜ちゃん・・・・いつからそこに?」
「いま、きたばかりなんだけど・・・・・あの・・・ここでなにやってるの?」
「えっ?・・・・・な・・・なぜ・・・・・?」
「だってここ、な〜んにもないところだよ?」
にっこりと笑いながら靜。
デコイはその微笑みに、良心の呵責を覚えた。
い・・・言えるわけがない。
ここから、女子寮が盗撮出来るなどとは口が裂けても言えなかった。
だから、どうにか上手い言い訳を考えようとした。
「そ・・そだね・・・別に何もないんだけど・・・・・・!?」
そこで、何か見つけてそれを言い訳に使おうと考えた。
「あ、そうそう夕日を撮っていたんだよ」
「ゆうひ?」
「うん、夕日に映える街並み、それに夕日に写される様々な影を撮ってたんだよ」
「へぇ〜、そうなんだ・・・・・」
靜は、感心したような声をあげ、夕日に映える街並みや、長く伸びた影を見ていた。
「!?」
その時、靜は、奇妙な違和感を覚えていた。
(えっ!?し・・靜の影がない?) 
手に持っている荷物の影はあるのに、自分の影がないのだ。
軽く跳ねてみる。
背伸びをしてみる。
だが、靜の影は出てこなかった。
「デ・・・デコイおにいちゃん・・・・し・・靜・・・自分の影、探しに行ってくる」
だっしゅ。
「影を捜しに?」
絶好のシャッターチャンスを迎えていたので、靜の方を見てなかったデコイは
そう言うしかなかった。
「それよりも、シャッターチャンス、シャッターチャンス・・・」
だがその時、デゴイは背中に無数の殺気を感じた。
「こんなところで、何をやっているのかしら・・・・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
と、まるで『魁!男○』か『J○J○』のような奇妙な効果音と共に
女生徒達の声がした。
「べ・・・別に用って用は・・・・・」
「じゃあ、その望遠レンズ付きのカメラは何かしら?」
「ぎくっ!!」
「レンズが夕日に反射してモロバレだったわよ・・・・・」
「・・・・・それじゃあ、このへんで・・・・・・・・・」
だっしゅっ!!
「まてぇ〜っ!!逃げるなっ!!」
こうしてデコイと女生徒達のおっかけっこが始まった。
が、この話はまた別の機会に・・・・・



さて、そんな騒ぎを余所に、靜は、自分の『影』を捜しに行った。
思いつく場所、全てを捜したが見つからなかった。
「ふぇ〜、なんでぇ・・・・みつからないのぉ〜」
なんだか泣きたい気分だった。
だが、そんな涙を振り切って靜は、探索を続けた。
(あと・・・あとぉ・・・・・おもいつくばしょは・・・・・)
そうして靜は、さっきの公園へと足を早めた。


公園へとやってきたが、影は見つからなかった。
夕日が射し込み、辺りの木々、建物、街灯、遊戯具などの影を長くうつす。
だが、辺りをいくら見回しても、自分の影を見つけることは出来なかった。
(いったい・・・・いったい、どこにあるのぉ〜っ!!)
心の中でそう叫んだ時、ふいに
きぃ〜こ、きぃ〜こ、きぃ〜こ
とブランコが揺れる音がした。
ふと、そっちの方を見ると、誰もいない。
なのに、ブランコが揺れている。
風もないのに、きぃ〜こ、きぃ〜こ、と音を立てながら揺れている。
それでも、靜は目を凝らしてそのあたりを注意深く見た。
すると、あった。
自分の影を見つけた。
ブランコに乗っているのは、紛れもなく自分の影だ。
だが、その隣にある『もう一人』の影は一体・・・・・?
だが、それよりも、はやく自分の影を取り戻さないと・・・・・。
そう思った瞬間、靜は一目散にそちらへ向かった。
「ねぇっ!、靜の影・・・・・かえしてよぅっ!!」
そう、『もう一人』の影に言うと、
ひょこ・・・・・・ひょいっ・・・・・
『その影』は、靜の影の手をとって、一目散に逃げ出した。
「あっ!!ま・・・・まってよぅ〜!かえしてようぅ〜」
涙を、ぽろぽろとこぼしながら、靜は必死にその後を追う。
だが、『影』達は、縦横無尽に公園内を逃げ回る。
その後を、逃がさないとばかりに靜が追う。
やがて、『影』達は、公園にある雑木林の中へ逃げ込んだ。
その中を、躊躇せずに靜も飛び込んだ。



薄暗い雑木林の中を、靜は進んでいく。
どうやら、完全に影を見失ったらしい。
そこで、改めて自分の周囲を見回してみる。
薄暗い林の中。
何かいそうな茂みの中。
時折感じる突き刺すようなな視線。
そして、時折吹く、生暖かい風。
その風が、何か不気味なうなり声のように聞こえる。
それらを肌身で感じて、靜は
(こ・・・・こわいよぅ・・・・・・)
と思ったりしたが
「こ・・これぐらい・・・・・こわくないもん・・・・・・」
と、身体を震わせ、歯をガタガタ言わせながら
そう自分に言い聞かせるように言った。
だが、
ばさぁぁぁぁぁっ!!
「ひぃっ!!」
突然、上の茂みから鳥が飛び立った音がすると同時に
靜は耳を塞ぎつつ、身を縮こまらせた。
「こ・・・こわいよぅ・・・・・・。
ちちうえ・・・・・・ひっく・・・・・・・こわいよぅ・・・・・・。
ひっくひっく・・・・・たすけてよぅ・・・・・・・・・」
涙で声を詰まらせつつ、靜は必死に自分の『父親』である
きたみちもどるに助けを求めた。
だが、すぐに助けは来るはずもなく、靜は不安に心が押しつぶされるばかりだった。
必死に恐怖に耐えるべく、身体を丸めるかのように身を縮こまらせた。
次第に、緊張感からか、眠気が靜を襲い
やがては、その眠気に身を委ねるようになり
すっかりと眠りの世界に落ちてしまった。



「・・・・・・・・・・・・ちゃん。
  ・・・・・・・・・・・かちゃん。
  ・・・・・・・・・・ずかちゃん。
  ・・・・・・・・・しずかちゃん」
「ふぇ・・・・・だ・・・・だあれ・・・・・?」
遠くから、誰かが呼ぶ声を聞いて、靜がうっすらと目を開ける。
そこは、白濁とした濃い霧のような、靄のようなものがかかった
少し幻想的な空間。
その広く、白い空間に靜はいた。
そして、あたりをきょろきょろと見渡す。
だが、周りには誰もいる気配がない。
「一体誰?だれが、しずかをよんだの?」
改めて回りを伺う。
すると、
「靜ちゃん」
ひょっこり
と、突然目の前に黒い人影=靜の影を連れ去った黒い影・・・・・が現れる。
「うひゃぁっ!!」
どすん!!
あまりにも突然に現れたものだから、靜はよろめいて尻餅をついてしまう。
「あっ・・・・・・大丈夫?靜ちゃん」
目の前の黒い人影は、慌てて靜を助け起こそうと手を差し伸べる。
靜は、不思議そうな目でその手を見つめていたが、やがて
「ありがとう・・・・・・・」
と言って、その手を借りて身を起こす。
「それより・・・・・・いったい、なにものなの?あなたは・・・・・・・?」
と靜は、その黒い影に語り掛ける。
すると、その黒い影は
「僕は、『影の精』。色々な物影や人影に潜む精霊なんだ」
とその黒い影は語りだした。
「『かげのせい』?」
「うん、人や物がちゃんとその存在を示すために、僕たちが『影』となって
その人や物の存在をアピールするんだ。
僕は、子どもの『影』を担当しているんだけど、本当に楽しんだよ。
実際に、その子供たちの『心』に触れてるようで、一緒に遊んでるようで
楽しい気持ちになれるんだけど・・・・・・」
とここでその『影』は言いよどむ。
「だけど?」
「最近の長雨で誰も遊びに来てくれないし、それにみんな屋内ばかりで遊ぶし・・・
寂しかったんだよぅ・・・・・」
少し悲しげな素振りで、その『影』は言う。
「そう・・・なの?」
靜はちょっとその影に同情を覚えてしまう。
今の自分と同じだから・・・・・。
「だから、やっと晴れたこの日、思いっきり遊んだんだけど
まだ遊び足りないのにみんなもう帰るというから、つい、靜ちゃんの影を・・・・・。
ごめんなさい、靜ちゃん。影は返すから、嫌ったり怒ったりしないで・・・・・」
『影』がそう哀願してくる。
その様子を見て、靜はにっこりと笑って
「べつにおこったりきらったりなんかしないよ。
それに、『友達』にそんなことするなんて、できないよ」
というと
「『友達』?」
『影』は、聞き返してくる。
「うん、そう、友達」
にぱりんとした笑みを浮かべながら靜は肯く。
その言葉に『影』は、全身で喜びを表した。
その場で、跳ねたり踊ったりして、喜びを表現した。
靜はそれを微笑ましく見ていると、どこか遠くから自分を呼ぶ声が
聞こえたような気がした。
しかも、この声は・・・・・・。
「ちちうえだ・・・・・。
ちちうえがよんでる。
もういかなくちゃっ!!」
靜はあわてて声がした方へ駆け寄る。
「待って!!」
それを『影』が呼び止める。
「ほぇ?な・・・なぁに?」
靜はその場で足踏み状態で、『影』の方を振り返る。
「靜ちゃん、自分の『影』を忘れているよ」
『影』は、少し呆れを含む声で靜にそう語り掛ける。
その表情が見えたら、多分苦笑を浮かべているであろう。
「あっ!!そうだいけない」
てへ、と照れ笑いをしつつ軽く舌を出したりする。
すると目の前に、靜の影が現れ、それが靜と重なる。
そして、靜の後ろに『影』が戻った。
「さっ、靜ちゃん、はやくいきなよ」
「うん、ありがとうね」
にっこりと笑って
「またねっ!」
そう言って、手を振り靜は再び駆け出す。
『影』は、手をふりかえしながら靜の姿が消えるまで見つめていた。



「・・・・・・・・・・・か
  ・・・・・・・・・・ずか
  ・・・・・・・・・しずか」
体を揺さぶる振動とひどく懐かしい声が、靜に響く。
「ふぇ・・・・・・・・?」
うっすらと目を開けると、そこには愛しい父上の顔があった。
「ちちうえ・・・・・」
「『ちちうえ・・・・・』じゃない!
こんな時間まで、遊ぶなんて・・・・・」
父上=きたみちもどるは怒っていた。
かなり真剣に・・・・・。
こんな顔は見たことがなかったし、見たくもなかった。
だから、靜は顔を俯かせて、少し涙声で
「・・・・・ごめんなさい・・・・・・・」
と謝った。
するともどるは、ふっと息をつき顔を少し緩ませて
「さっ、もう帰るぞ・・・・・」
そういって、背中に靜を背負う。
あたりはすでに、陽が落ちていて真っ暗だった。
靜は、もどるの背中に顔をくっつけた。
その広くて、あったかい背中を肌身に感じて
靜はもどるが相当心配していたことがわかった。
いくら春が近づいたとはいえ、この時間になると肌寒くなるというのに
もどるの背中は、ひどくあったかい。
どれほど、真剣に自分のことを探し回ってくれたのかが、その背中が物語っていた。
改めて、靜はもどるの・・・父上の優しさに触れた気がした。
そう、どんなに互いが離れていたとしても、心だけはいつでも一緒なのだ。
心だけは通じ合えるものなのだ。
今のこの二人のように・・・・・。
「ちちうえ、ほんとうに・・・・・」
「靜、空を見てごらん」
ごめんなさいと謝ろうとした靜を、もどるが遮るようにそういった。
「え?お空・・・・・・うわぁ〜、きれい・・・・・」
そこには、満天の星空があった。
大小様々な輝きがちりばめられた、大空の宝石箱。
その星々の輝きが、二人を照らし出す。
この幸せそうな『親子』を祝福するように・・・・・。
二人は、いつまでも飽きることなくその星空を見上げていた。
いつまでもいつまでも・・・・・・。





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も「いやぁ〜、やっと書きあがった、あがったと」
靜「お疲れ様♪ちちうえ」
も「しかし、この話思い付いたの何時だ?」
靜「今年の一月ぐらいじゃないの?」
も「随分と時間がかかっているなぁ・・・・・SS書きの風上にも置けないな(苦笑)」
靜「たしか、『不思○魔○ファ○ファ○ファー○シー』を見て
    ほぼそのまま書いたんでしょ?
    どうして、こんなに時間かかったの?」
も「いうな!それ以上はいわんでくれ(苦笑)」
靜「他に、『巡回班L』とか、『我が娘〜』の続きとか・・・・・・」
も「すんません、就職活動&単位取得のために学業専念しなくちゃいけないんで
    遅れに遅れます。ちゃんと続きは書くの見捨てずにまっててね(ぺこっ)」
靜「よろしくおねがいしまぁ〜す(ぺこっ)」
も「では、このへんで・・・・・・」
靜「まったねぇ〜」