どうわLメモ「マッチ売りの少女」 投稿者:風見 ひなた
「マッチ(業界用語)売りのティーナ」
 きょうはしんしんとゆきのふりつもるさむい日。
 みちゆく人たちもみんないそぎ足です。
 そう、きょうはクリスマスイブ。
 イエスさまのお生まれになったせいなる日。
 みんなのおうちではケーキをかこんでしちめんちょうやシャンパンのごちそうを食べ、
きょうかいではミサがおこなわれ、ラブホテルでは脳髄まで腐りきったカップル共が上に
なったり下になったりでやりまくりなので思わず刑務所から脱走したブルースさんが大ハ
ードに警官相手に大乱闘した挙げ句に13日でもないのに蘇ったジェイソンさんがチェー
ンソー片手に恋人共をぶち殺してしまいます。
 さくしゃもこんなむずかしい字をつかえばよいこのみんなにはなんのことだかわかるま
いと思ってむちゃくちゃかいてますね。
 でも、そんなにおめでたい日なのにふこうな人はやっぱりどこにでもいるものです。
 一人のおんなのこがまちかどに立ってひっしにかごのなかみを売ろうとしています。
 おんなのこのなまえはティーナといいました。
 かのじょのおとうさんはとてもきびしいひとで、てめえのくいぶちぐらいてめえでかせ
いでこいと言ってうりこをさせているのでした。
 なんてひどいひとなのでしょうか。きっとあとすうかげつもしたらじどうぎゃくたいと
ろうどうきじゅんほういはんでムショに入れられることはまちがいありません。
  でも、それはそれとしてとにかくティーナはきょうのところはかごのなかみをからっぽ
にしなければいけないのでした。
 だけど、かごのなかみをみせたとたんにみんなはそそくさとにげだしてしまいます。
 もうゆうぐれだというのに、かごのなかみはぜんぜんへりません。
 ふきょうのかぜはようじにもきびしいのです。
 あんまりもうからないんでいっそ共産テロにでもくわわってしまおうかとソフィーの世
界なことをかんがえてしまうぐらいなのでした。
 そこにとおりがかったのがあやしいおにいさんです。
 なまえはOLHという、ちょっとあぶないしゅみをしたひとでした。
 でもティーナはとことことOLHにちかよっていきます。
「マッチを……マッチを買っていただけませんか?」
「おやおや、このさむいのにかわいそうに。でも、ライター持ってるから……」
 そう言いかけたOLHですが、ティーナがうるうるとしためでうわめづかいにみつめる
と、こほんとせきばらいしていいなおしました。
「じつはちょうどよくぷらぐらみんぐのとちゅうでライターをきらしちゃったところなん
だ。いっこもらおうか」
「はい、どのブツにしましょうか?」
 そういってティーナはかごのなかみをみせました。
 とたんにOLHはぶっとはなぢをふきちらします。
「ここここここ、これはっ!?」
「へっへっへ、おやすうしときますぜにいさん」
 なんとかごのなかにはいろとりどりのぱんつがはいっていたのでした。
 さいきんのぶるせらもすすんだものですね。
 ティーナはちょっとじゃあくなえみをみせながらOLHにささやきます。
「もうぬぎたてのほかほか、とくじょうひんですがな」
 おもわずさいふをにぎりしめたOLHですが、そこはまがりなりにもきちんとしたもら
るもあるしゃかいじん、いきなりさいごのりせいをふりしぼってじせいします。
「だだだだだだだだだだだ、だめだよ!よいこはぱんつなんてうるものじゃないよ、もっ
とじぶんをたいせつにしなきゃ!」
 OLHのせっとくに、ティーナはわらいながらいいました。
「だいじょうぶだよ、だってこれおねえちゃんたちのぱんつだもん☆」
 そのしゅんかん、どこからともなくはりせんをかまえたふたつのひとかげがはしりでて
きました。
『ティーナぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
「ああっ、おねえちゃんたち!?」
 とたんにルーティとマールにタコなぐりにされるティーナ。
 OLHはとりおとされたかごをひろいあげると、ぼそときくのでした。
「で、いちまいいくら?」
「かうなぁっ!!!」
 ふえねのはりせんがくりすますのまちにたからかになりひびきました。

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