この作中にはss作家の方々はほとんど登場しません。
一人よがりな文章とでも思って読み飛ばして下さっても結構です。
でも長いです。ごめんなさい。
僕の名は風見 ひなた。
自他ともに認めるss作家陣で一番外道な男だ。
今日も僕は打倒月島兄を目指してパートナーの美加香と共に戦い続ける。
そう、こいつは一応パートナーなのだ。…不本意ながら。
こいつとの馴れ初めは僕がまだss不敗流の修行を積んでいた頃に溯る。
…今では封印された技術だ。
封印は自分で施した。「あの」副作用さえなければ存分に使うのだが。
あの日…僕が師匠と決別したあの日から、僕は二つの組織に狙われる事となっ
た。
その内の一つはたいした事はない。
だが、もう一つ…あの組織には、僕は抗う術を持たない…。
不意に殺気を感じ、僕は振り向いた。
組織の者か…!?
だが、そこにいたのは薄笑いを浮かべるコートを羽織った男だった。
美加香がきゃっ、と言って顔を背ける。
こういう種類の人間に出会ったときの女の子のパターンだが、生憎ここはリー
フ学園だ。変質者にも磨きがかかっている。
男がコートの前をはだける…
とっさに僕は美加香を引っつかんで跳んでいた。
男の顔が歓喜に歪む…
その顔はこう断言していた!
(死ぬぜぇ!俺の姿を見た者はみんな死ぬぜぇ!)
僕の顔が引き攣って行くのが分かる…。
「ブレストファイヤー!」
「やっぱりそっちかああああああ!」
突っ込みながら、僕は失敗に気付いていた。
この体勢からどうやって反撃する!?
メテオは美加香を持っているせいで使えないし、悪口はこの場では効果ないだ
ろう。
だが、封印を破るわけには行かない。
僕は自爆覚悟で自己流最強奥義を繰り出した。
「鬼畜ストライク!」
僕の中に巣くう外道な心が叫びに応じ、師匠に鍛えられた体に力を注ぎ込む。
ジン・シャザム目掛けて飛んでいった美加香を中心に高エネルギーの嵐が吹き
荒れる。
僕とて無傷ではいられない。
瓦礫交じりの爆風が僕に叩き付けられた。
僕は瓦礫の内に埋もれつつ、考えていた。
何故僕がこんな不毛な方法で戦っているのかを…。
西山は大戦に参加し、ついに愛弟子の元に帰還した。
誰も立ち寄らない山中にひっそりと建てられた庵は、綺麗に掃除されている。
彼の弟子、風見 ひなたによるものだ。
あいつは生真面目だからな…。
西山は苦笑し、庵の扉を開いた。
「ひなた!今帰ったぞ!」
返事はない。
西山も格闘家、気配を察する術は身に付けている。
どうやら庵の中にはいないらしい。
と、裏の方で何かが打ち合わされる音が聞こえてきた。
西山は顔をほころばせると、庵の裏へと回って行く。
案の定、そこでは風見がひたすらにバンテージを巻かれた大木に向かい突きを
繰り出していた。
「せいっ!やあっ!とぉっ!」
お約束な掛け声を上げつつ、風見は汗を散らしている。
夢と希望に燃えて日々鍛練を積む熱血少年…そんな姿だった。
まだ高校にも入っていないだろう、小柄な体躯には溢れんばかりの力。
純粋培養されたヒーロー候補の典型的な姿勢。
それが彼だった。
「ひなた!今帰ったぞ!」
その声に風見は勢い良く振り向いた。
「礼」の型をとって、深深と頭を下げる。
「お帰りなさいませ、お師さま!」
西山はうむ、と頷き、笑った。
「一ヶ月ぶりの再開だ。そんなに堅苦しくなる必要もなかろう」
しかし風見は首を振ると、真っ直ぐに師を見上げた。
「いえ!不肖私、礼こそ基本と習い奉れば!」
西山は苦笑する。
生真面目すぎる。
せめてもうちょっとフランクになってくれれば話しやすい男なのだが。
そう思いつつ、西山は弟子を見た。
「おまえももうすぐ高校に入る…分かっているな?」
「はい」
西山は軽く頷きながら、過去の回想に身を投じた。
風見 ひなたを初めて見つけたのは去年の文化祭でのこと…
Leaf学園の痕研ブースにやってきた風見。
その瞳にただならぬきらめきを感じ、西山は声をかけた。
「君はLeafゲームの経験者かい?」
風見はどきっとしつつも、はい、と頷いた。
「あ、はい!雫と痕はやりました。東鳩はプレイ中です!」
西山の目がきらりと光った。
(いきなり「東鳩」とは…やるな、この中坊)
中学生が十八禁ゲームやっていいのか、という疑問はさておく。
どうせ人の事はいえない。
「そうか…雫では誰が好みかな?」
「ええと、さおりんです!」
変わった趣味だと一瞬思う。
まあいい、前座だ。
本題はこの後…。
「では…」
西山は息を吸い…
「痕では誰が好きかなあ!?」
空気がしびれた。セバスチャンの喝など物の数ではない。
そのあまりの迫力に風見は一瞬びびりつつも、声を絞り出した。
エルクゥの叫びに対抗するやつなど珍しい。
「あ、か、楓です!」
西山の顔がにやりと歪む。
恐いくらいに。
「そうか、では…力は欲しくないか?」
「はい、あるにこしたことはないですけど…?」
ふるふると震えて風見は壁にぺたりと背をくっ付ける。
その肩の上をがしっと掴み、西山は薄笑いを浮かべながら顔を近づけてきた。
「ならば、俺に付いてこい。悪いようにはしない…」
もはや風見には頷くしか手は残されてはいなかった。
なにか重要な失敗を犯してしまった、と感じつつ。
だが彼は知らない。
あそこで「初音ちゃんって可愛いですよね」などと言おうものなら今ごろは骨
の一欠けらも残さず消滅していたであろうことを…。
「なつかしいな…」
「ええ、本当に…」
二人はしみじみと言った。
美しい師弟の馴れ初めの思い出だった。
風見の頬に一筋の汗が伝っている事を除いては。
「ひなたよ、なんのためにおまえは今日まで鍛えてきたか…分かっているか?」
「はい…Leaf学園に入学し、師匠と共に悪を滅ぼす事と思い奉れば…」
西山は満足そうに頷いた。
ちらりと罪悪感の欠片のようなものが顔に浮かんだような気もするが、風見は
見ていなかった。
「では…ひなたよ、その準備を見せてみよ」
「はっ!」
風見は一礼すると、大木を見据えた。
大木の向こうに見えるのは、切り立った崖の壁。
眼を閉じれば、全ての風景が風見の脳裏に浮かぶ。
その風景のうたかたなる一欠片こそが、自分。
森羅万象の中に息吹く自らの熱い炎を捉え、風見は我知れず叫んでいた。
「うおおおおおおおおおおおおおおっ!」
その拳に炎が宿った。
「この拳、師匠に捧ぐ!」
気合一閃放たれた拳から生み出される炎は軽く大木を両断し、崖にぶつかる。
爆音を放ち、崖は消し飛んだ。
西山は満足そうに頷いた。
「なるほど…」
「いかがでございますか、お師さま!」
西山は皮肉げな笑みを浮かべた。
「概ね合格だが…まだ足りん、な」
風見は首を垂れる。
「未だ熟さぬ拙き技でございます…」
西山はふ、と笑うとその肩を叩き、顔を上げさせた。
「まあそういうな。今日はそれよりも大事な者を待たせている」
きょとんとして佇む風見をよそに、西山は背後から一人の少女を引っ張り出し
た。
出てきたのは小柄な少女だった。腰の辺りでリボンで束ねられた黒髪がチャー
ムポイントだろうか。発育は遅いようで、大体風見と同じくらいの年齢だと思
われるが、体型はまだ蕾が開きかけ、といった感じだった。
おどおどと風見を上目遣いで見ている。
風見は守ってやりたくなるような印象の女の子だな、と思った。
「この子は?」
西山はにやりと笑った。
「俺がスカウトしてきた。おまえのパートナーだ。ほら」
西山がその背中をぽん、と押した。
慌てて少女は口を開き出した。
「あ、あの!私、赤十字 美加香っていい…申します!
きょ、今日からあなたのパートナーを務めさせていただく事になりました!
よろしくお願いします!」
その落ち着きの無さに風見は苦笑する。
自分の服装をちらりと見てみる。
思いっきり体育会系の汗だくの修行着。
少女の服装を見てみる。
ここに来るときに多少は汚れたとはいえ、小奇麗な服。
山篭もりを始めてからしばらく見なかったいい生地のものだ。
どこかのお嬢様、といった感じだな、と風見は思った。
「こちらこそよろしく」と風見は手を差し出した。
美加香はびくっとして退いたが、ちらっと風見の顔を見るとおずおずと手を差
し出した。
握り合う手と手。
西山は再び満足そうに笑うと、手を叩いた。
「さーて、飯にするか?」
美加香はすまなそうな表情を浮かべている。
西山は床にはいつくばってうめいている。
風見は絶句して師匠から言葉を奪った物を眺めていた。
皿の上には訳の分からないなんだか黒い物が蠢いている。
本当に食えるのか、と言って食った師匠はこのざまであった。
「美加香…おまえ、料理は出来たんじゃなかったのか…?」と西山が苦しそう
にうめいた。
「はあ、そのはずなんですが…本が悪かったのかしら?」
本のせいにするな、と言いかけた西山の先手を打って美加香がひょいと傍らの
本を拾い上げた。
『千鶴のわくわくクッキング☆』
西山は血反吐を吐いてぶっ倒れた。
確かにわくわくかもしれない。どきどきかもしれない、という可能性の方が高
いが。
こんなもんを売りつける出版社も出版社である。
風見はごくり、と喉を鳴らした。
腹が減っているわけではもちろんなく、覚悟を完了していたのだ。
そんな風見を見て、西山が唸りながら警告する。
「食ったら死ヌぞ」
風見の額に汗が流れる。
ちらりと美加香を見る。
手を組んで祈るようなポーズでこちらを凝視している。
覚悟完了。
「うおおおおおおおおお!」
風見は一気に毒物を喉に流し込み…次の瞬間には壁をぶち破って逃げ出してい
た。
ぽかんとして壁の穴を見つめる美加香をよそに、西山は涙を流していた。
(全部平らげたばかりか苦しみのたうつさまを見せまいとするその優しさ…そ
れでこそ我が弟子だ…!)
美加香は皿を持ち上げると、不服そうに呟いた。
「あー、私の夕御飯まで食べちゃった…!」
食う気だったんかい、おまえは。
何とか風見は生還した。
顔色はちょっと青かったが。
「生きてるか?」とちょっとどきどきしながら西山は聞いた。
「な、なんとか…」と風見は荒い息を吐きながら答えた。
西山はちょっと思案していたが、意を決して立ち上がった。
「ひなた、食後の修行だ」
風見は間髪を容れず立ち上がると、礼の型をとった。
「はい…今晩は何の修行ですか?」
西山は傍の紙袋を拾い上げると、中からひょいとブツを取り出し、いやらしく
笑った。
「お散歩」
風見はびくっと身体を震わせると、顔を背けた。
「お師さま、そういう事は千歳さんにやって下さい…」
西山はぽいと首輪を投げ捨てると、咳払いした。
「間違えた!」
間違えたもクソもリーフでそういう事すんなよ。
西山は再び紙袋をまさぐると、また笑った。
「あたらしい修行服だっ!」
リーフ学園のセーラー服とぶるまぁが入っていた。
風見は余計にだくだくと汗を垂れ流した。
「お師さま、いくら『お師さま』だからって僕はマジクでは…」
その突っ込みで西山は我に返ると慌てて制服を投げ捨てた。
「はっ!?俺は一体何を!?」
風見は正気に返った師匠を見てほっと息を吐いたが、一体どこから貰ってきた
んだろうと考えてちょっとぞくっとした。
「お師さま!?なんだかおかしいですよ!?」
そう言って風見は師匠に近づいて行った…。
と、視線が合う。
風見の身体が硬直し、西山の熱い視線から逃れられなくなる。
「ひなた…」
「お師さま…?」
二人の顔が近づく。
西山の吐息から薔薇の香りがした…。
そのとき。
「曲者っ!」
叫びとともに今まで洗い物をしていた美加香の腕から鉄鍋が放たれる。
十分な威力を持ったそれはやすやすと天井をぶち抜いてかこーん!という大音
響を立てた。
天井裏に潜んでいた男の声と共に西山と風見は飛びのいた。
「ひ、ひなた!?おまえ一体何を!?」
「お師さまこそ顎なんか持って一体何するつもりだったんです!?」
美加香はそんな二人を見て安堵のため息を吐いた。
「どうやら間に合ったようですね…」
西山はほっと息を吐き、天井を眺めた。
「く…RUNEか…ベタと薔薇でひなたを汚染するつもりだったようだな…」
その割にはあんたの方が汚染されてなかったか?
風見はつつーと汗を垂らしながら聞いた。
「い、今のは一体!?」
西山は重々しく頷いた。
「どうやらおまえの事が生徒会に知れてしまったようだ…奴はその尖兵、久々野
め…俺に味方を作らせない気か…」
風見が聞きたかったのは、ほっそりとした腕でいきなりss不敗流の修行を積
んだ風見並みの破壊力を生み出した美加香のことだったのだが、西山は誤解した
らしい。
そのまま風見の腕を取ると奥の間に引っ張っていった。
「おまえに最終伝授を行う…」
西山は厳かに言った。
その横では美加香が待機している。
訳が分からないのは風見だ。
「ひなたよ…『力』とは何と考える?」
風見はちろっと西山を見て、答えた。
「『愛する者を守る手段』と思い侍ります」
「では『愛』とはなにか?」
「『守るべき者を守りたいと考える感情』でございます」
「それでは『守るべき者』とは何か?」
風見は絶句し、考えた。
出た答えは。
「『命より大切な者』と考えます」
西山は哄笑を上げた。
「おまえには我が流派の真髄が分かっておらぬ!」
風見の驚愕が蝋燭の光に浮かび上がる。
「ひなたよ!ss不敗流に欠かせぬもの…心の伝授を行う!」
そう宣言し、西山は立ち上がった。
風見はとてつもなくいやーな予感を感じ、腰を引いた。
間に合わない。
西山の掌から照射された光線が風見を包み込んだ。
その額には「KC」という文字が浮かんでいた。
「力とは楓を愛する心!愛とは楓を守る心!守るべきは楓のみよぉ!」
西山の恍惚とした表情がやけに印象的だった。
その横では美加香が顔を背けていた。
風見は精神攻撃を受け続ける。
並び立てられる楓のチャームポイント…抵抗力のない風見にとってはその攻撃
力は絶大だった。
「楓のおかっぱ、楓の無表情、楓の切なさ!」
やめろ、やめてくれぇ!
「楓の微笑み、楓の二の腕、楓の暗さ!」
ひいいい!止めてくれ!僕は…僕はぁ!
「楓の突っ込み、楓のお笑い、楓のギャグセンス!」
やめろぉぉ!僕の中に入ってくるなああ!
「楓の前世、楓の運命、楓の憂い!」
も、もうだめだぁぁ!これ以上洗脳攻撃を受ければ僕は…!
「楓の…膝小僧ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ〜!」
もうだめだ…僕はこのままレッドブラッツになってしまうのか…
「そんなことないよ」
はっ…その声は…さおりん?
見上げると、沙織がにっこりと笑ってこっちを見ていた。
「僕はもうだめだ…このままなす術もなく楓信徒になってしまうんだ…」
「そんなことないよ。ひなた君にはこれがあるじゃない」
そう言って彼女が差し出したのは…
ココチヨイ…。
は、あなたは僕の中の鬼!?
おいおい、僕の事を「あなた」とか「こいつ」とか呼ぶのはよせよ。
夢だぁ!こいつは悪い夢だぁ!
僕はあなた…あなたの「鬼畜」な心なんだからさ…
さめろぉ!さめてくれぇ!
くっくっく…いつまで耐え切れるかな?
さめろぉ!
さ、黙ってその身体を明け渡してもらおーか☆
さめろぉぉぉぉぉー!
風見の身体が輝き、光線を弾き飛ばした。
「な、なんですかぁ!?」と美加香が叫ぶ。
西山は愕然として息を呑んだ。
「ま、まさかこいつも…狩猟者だと言うのか!?」
風見はにやり、と今までは見せなかった笑いを浮かべると素早く美加香を捕ま
えて、踏み付けにした。
「外道メテオ!」
そして、庵は崩壊した。
眼を回す美加香を摘み上げ、風見は不敵に笑った。
西山は風見を睨み付けている。
「ひなた…俺が分かるか…?」
「わかりますとも。西山 英志…僕の尊敬する師匠…」
西山はほっとした表情を浮かべる。
風見は邪悪な笑みを笑いに被せた。
「僕を楓病に冒させようとしたお方だ!」
西山は風見を睨み付けた。
「貴様…何者だ?」
「優しい男、風見 ひなたの中に巣くうダーク趣味な者…風見 ひなた!」
西山はそれを聞くと、マントを羽織った。
「なるほど…だがおまえはダークに徹しきれまい。我が弟子の優しさがきっと
SSの中に現れるであろう…」
背を向ける。
「追ってこい。そして俺に協力しろ。おまえはいつまでも我が弟子なのだから…」
風見は攻撃しなかった。
「だが忘れるな。SS不敗流の真髄は楓を愛する心…それなくしては拳は振るえ
ぬぞ…」
風見はその言葉を嵐の中で聞いていた。
襲い来るであろうレッドブラッツの勧誘を感じながら。
「見つけたぞ風見 ひなた!」
「あ、あなたはやーみぃ!?」
突然降って湧いた声に風見は驚愕した。
目の前に現れた男は彼の親友…「闇の剣士」。
愛称「やーみぃ」であった。
背後から襲い来る銀のナイフをすんでのところで躱す。
「やーみぃ、何の真似です!?」
「やーみぃだと?知らんな、そんな奴は…俺は『Hi-Wait』。『撲滅委員会』を
リーフに広めるべくやってきた男だ!」
風見は驚きの叫びを上げる。
師匠の別離の次に現れたのは、かつての彼の親友の変わり果てた姿だった。
撲滅委員会…その名を反芻する。
たしか自分のところにも訪れた事がある。
正式名称『ときメモ撲滅委員会』。
コ○ミの人気ゲームに反発する闇の組織だ。
「僕は『撲滅委員会』には参加もしなければ反発もしない!放っておいてくれ!」
しかしやーみぃは鼻で笑った。
「我らが組織に中立は存在しない!肯定か…死あるのみ!」
風見はくっ、と苦い笑いを浮かべた。
まさかこんな所でこいつと渡り合う羽目になるとは…。
美加香は庵崩壊のショックで気絶している。
自分一人しか戦う者はない。
だが、やーみぃは心臓に毛が生えている男。あらゆる精神攻撃は無効!
美加香がいない「鬼畜ひなた」はまったくの無力だ。
かくなる上は「熱血ひなた」の力を呼び覚ますしかない。
風見は、もう一人の自分を押しのけた自分が、再びその力を借りる矛盾を感じて
いた。
「僕の拳が真っ紅に燃える!」
やーみぃは突然訳の分からない事を叫び出した風見を呆然と見詰めた。
風見がSS不敗流に目覚める前の状態しか、こいつは知らない。
「…楓に萌えろと轟き叫ぶ!」
その瞬間、風見は心の中に今まで感じた事のない感情が芽生えるのを感じた。
これが、愛!
(楓、激ラブっ!)
拳が秋色に萌えた。
「爆裂っ!メイプルフィンガー!」
やーみぃだった男はその一撃を受け、遠くのお山に吹っ飛んで行った。
拳を押さえて風見は号泣していた。
師匠との別離、親友の裏切り。
だがそれ以上に哀しかったのは…
「ちくしょぉぉぉぉ!楓に萌えなきゃ技が撃てなくなっちまったよぉぉぉ!」
美加香はそんなパートナーの肩をぽんぽんと叩いていた。
時は過ぎ、今。
僕はどうしようもない不安を抱えている。
やーみぃは半年かかってようやく委員会から足を洗わせたが今度は『全日本勇
者連合』とかいうわけの分からないものに参加してしまった。
まあ、そんなのはどーだっていい。
問題はKC…レッドブラッツは…
「よーし、ひなた!今日は組み手だ!」
「はい、師匠!」
…ああ、また!
尊敬する師匠と一緒にいるのはいい。
だが、僕の…僕のSSは…
なぜ楓びいきなんだ!?
B・Bを書いておきながらどうして続編が楓とラブラブなんだ!?
僕は恐い。
「外道メテオ―!」
こうやって自己流の技を放つときでも、僕の中の「デビルカエデ細胞」は確実
に増殖している。
僕がSS不敗流の封印を解くのもそう遠い日ではないかもしれない―。
完
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ひ:とまあこれが僕と美加香の馴れ初めですね
み:あの頃のひなたさんは優しかったのに…
ひ:それをゆーか?貴様だって猫被ってたでしょう!?
み:だってひなたさんと一緒にいなきゃ所詮「少女A」で終わる予定だったん
ですもん!
ひ:拾ってやったんだから感謝するよーに!
み:そんな事言いつつひなたさんだって私がいなきゃ何も出来ないじゃないで
すか!
ひ:ss不敗流の封印を解けばいつだって僕は…!
み:じゃあ楓信徒になりますか?
ひ:う…くそ、「下僕」から「パートナー」になったからって生意気な!
み:ドモンに悪口を叩き付けるのはパートナーの特権☆
ひ:(ぷちっ!)調子にのるなああああああ!
み:きゃあああああ!?
ひ:立場ってもんをその身体に教えてやるううううう!
み:いやあああ、助けてお母さーーーん!?
しばらくお待ち下さい
ひ:ようやく立場が分かったかな?
み:ハイ(カクカク)
ひ:そうか、それはよかった。
貴様は何かな?
み:ワタシハヒナタサンノアヤツリニンギョウデス〜(カクカク)
ひ:よしよし。じゃあレス行こうか?
kuramaさん…ここからどう続かれるのでしょうか?
たのしみです。
まさたさん…ここまで誉めてくれるとかなり気恥ずかしいです。
考察まで…ありがとうございます。でもフグ毒って…死んでま
せんか、それ…?
しかしかおりちゃんで後書き漫才とは大胆な…
本当に柳川なのかな…わくわくしてます。
ジンさん…ごめんなさい、真剣に。
あなたの自伝1ですっかり「通り魔」のイメージになってしまい
ました。しかもあの格好…笑ってすみましたか、ああよかった。
でもなんて使いやすいキャラ…毎回出てますね。
出して下さってありがとうございます。
久々野さん…げげっ!ばれてる!
そうです。実はひなたは美加香がいないと調子が出ません。
最近こいつが暴走して、すったもんだした挙げ句昇格してしま
いました。これでますます一心同体…まずいなあ(苦笑)
ハイドラントさん…ザンヤルマ。でもあれで主人公がヒーローだったら面白
くないでしょう?主人公が「断罪」できないところに僕
のルーツがありますね。
RUNEさん…あああ、墓穴。次は必ずや活躍させます〜
西山師匠…デカン高原は暑いですか?
神戸はようやく暖かくなってまいりました…はさておき。
師匠…あなたさまが始めた「アレ」のせいで僕は大きく変わって
しまいました。拳は封印するは美加香が昇格するは師匠が薔薇に
染まるわ…(こら)
それではまた。
やーみぃ
AS
Hi-Waitさん…とゆーわけで今から君の事は「やーみぃ」または「闇」と呼ぶよ。
だって「Hi-Wait」って書くのめんどくさいもん。
ところでゲキデンパー…原作の面影がねーぞ!?
あと、君ってばほんとーに読解能力ないね。
み:イジョウ…はっ!?気絶してる間になに腹話術やってるんですか!?
ひ:ち、起きやがったか。
み:「起きやがったか」じゃなーい!何てことするんです!?
ひ:なにって、別に(以下は青少年の精神に悪影響を与える恐れがありますので
削除いたします)っただけじゃないですか。
み:思いっきりR指定じゃないですか!…あ、これをご覧になってる皆さん!
違いますよ、グロい方の奴ですからね!
ひ:誰が貴様なぞ食うか!幼児体型!
み:ううう、いつか復讐してやるぅ!
ひ:RUNEさん、済みません。いろいろ設定が変わりました。
備考欄に「ss不敗流の継承者だが封印を解くと楓に萌えてしまう」と
「二重人格」と「勇者連合協会とレッドブラッツに狙われている」を付け加
えてください。
み:ところで「まりおん」ですが…
ひ:ああ、あれか…分かる人には分かったはず。
あのタイトルにも二通りの意味があるし、「女の子」は東鳩のキャラです。
でも僕はあれについてなにも言わないし、言えない。
言ってしまうと他のss使いへの挑戦になっちゃうから。
み:複雑なんですね
ひ:僕だっていろいろ考えてるんですよ
み:ではでは「このまま行けばひなたさんより偉くなれるかも…!」赤十字
美加香と!
ひ:「このままだと美加香の尻に敷かれるかも…!?」風見 ひなたでした!