Lメモ外伝「ひび日記!!」 投稿者:風見 ひなた


「うや〜、うまい棒とうまか棒は違うんですぅ〜☆」

 響、登場早々からご機嫌。
 二本食べ較べながらうきうきお散歩中。
 横でひび猫が軽快なステップを踏んでいたり。

「あっ、一本落としちゃいました」

 アイスを地面に落としてしまった響、とりあえず拾ってみる。
 頭の上にかざしたり、どこからともなく取り出した虫眼鏡で見てみたり。
 結論、砂が沢山ついています。
 ひび猫、そんな響をじーっと観察。

「うー。だってお姉さんが落ちた物は食べちゃダメだって……」
「(じーっ)」
「あ、あんなところにおじいさんですぅ〜」

 猫の目から逃れるようにてこてこと老人の所へ向かう響。
 ひょいとさっき落としたうまか棒を突き出してみる。

「おじーさん、これあげますぅ〜」

 響は平然、ひび猫は唖然。
 おじいさん気がつかないし。

「おうおう、優しい子じゃ。うむ、君には素質があるな」
「はぅ、素質ですかぁ?」
「うむ」

 おじいさんはいきなりくわっと顔を引きつらせる。

「そう!! 言うなれば……『貴方には世界を救う素質アリと見ました!!』」
「いきなりロマサガーな詩人さんになられても困りますぅ〜」

 しかも言われたが最後ゲームオーバー確定。

「ふうむ、ついてこられるとは見かけに寄らずなかなかディープな子よのう」
「えへへ〜、誉められちゃいました〜〜」

 誉めてるのかどうかはちょっと微妙。

「そんな君にこの日記帳をあげよう」
「うや? わたし、日記を書く趣味はないですよ?」
「ほっほっほ、この日記帳は魔法の日記帳。これに書かれた事はなんと全て現実
になるのじゃ!!」
「ええっ!?」

 なんとなく異星の人達が響の頭の中で大乱舞。

「それってもしかして『ぱすてるノー…』」
「しいっ!!」

 おじいさんぜいぜいと荒い息で割り込み。

「それ以上言うとM○Bに消されてしまうぞ!!」
「うや、危ないところでした!!」

 異星人どもの影はおじいさんの配慮によって抹消された。
 ありがとうおじいさん。これで世界は救われた。
 でもひび猫は間に合わずに泡吹いて死んでる。

「少年よ、世の中には思っても言ってはならぬことが沢山あるのじゃ」
「はぅ〜、勉強になります〜」
「著作権とは恐ろしき物よな。あんな人間以外の生物が人間未満のゴミクズ虫と
あんなことやこんなことをするというゴミ箱直行の内容ですら、知的生産物と見
なされてしまうのじゃから……」
「うや、同感です」

 何の話だか。

「まあそんなわけで君には素質があるのでこの日記帳をあげよう」
「わーい、ありがとうです〜☆」


 おうちに帰った響、さっそく実験。

「えーと、まず手始めに……」

『今日は新しいじじつが明らかになりました。弥生さんは実はHM−15で、エル
クゥユウヤの正体は実は柳川せんせいで、昂河さんは実は女のひとでした。』

 てこてこてこ。

「導師、実は私はHM−15だったのです」
「別段驚きもしねぇが」

「ジン!! 実はユウヤの正体は柳川先生だったのエルクゥユウヤ☆(ぶんぶん)」
「何を今更」

「浩之、実は僕は女子生徒で……」
「いや、知ってるけど」

「うや〜、本当に現実になったですぅ〜!!」

 ちなみに元から本当でないのは一つだけ。
 響、うきうき。

「この調子でもっと色々遊ぶですぅ〜!!」


『今日のゆうごはんはえんぴつのてんぷらでした。ひなたさんは美味しそうにぱく
ぱく食べて、十本もいただきました。なんだか幸せそうだったです。』

「美加香……なんだこれ」
「は、はぁ一応天ぷらですけど……」
「僕にはどうも鉛筆を揚げたように見えるんだが?」
「すっすみません何だか気がついたらこんがり揚げてたんですっ!!」
「アホかお前はっ!! こんなん食ったら鉛中毒で……ああっ、手が勝手に!?」
「ひ、ひなたさんっ!?」
「ああっ、身体が勝手に食ってしまうっ!? だ、だれか止めろーーーっ!!」
「きゃーーっ、ひなたさんが鉛筆を十本無理矢理幸せそうな表情で食べてるーーっ!?」
「えーん、ひなたさんしっかりしてぇぇーーっ!?」

「うやー、凄い効き目です〜☆」


『今日は水野家のみんなで新しい能力にめざめました。とってもるんるん気分さんです。
どんな人にも暗示をかけることができるのはえがたい能力だとおもいます。』

「ねえねえジン君、今日の制服似合ってるー?」
「ま、またそのカッコですか千鶴さん……」

 千鶴ちゃん(14歳)の周囲に漲る殺気。
 ジン硬直。

「違うっ!! 千・鶴・ち・ゃ・ん!!」
「は、はいっ!! またそのカッコですか千鶴ちゃんっ!!」
「うふふ、それでこの制服どーかなー。スカートのひだひだを一本増やしてみたんだけど」
「はぁ……」
「この新コスチュームなら耕ちゃんのハートも鷲掴みかな?」
「えーっと、それは……」

《彌・図・門!!》

「うっ!?」
「あれ? どーしたのジン君?」
「『へっ。いい年こいて何をブッてやがるこの年増女が。鏡見ろ鏡っ!!』」

 口が勝手にとんでもない事を言い出してみる。

「あうっ!? い、今のは違うんです千鶴さんっ!? く、口が勝手に……」
「……(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)」
「あああっ、信じてくれてないいいっ!?」

 周囲の温度4度減少。

「貴方を……殺します」
「うぎゃああああああああっ!?」

 ジン・抹殺。


「うやー、今日は一人陥れたですぅ〜♪」
「うふふ、おねーちゃんは三人も破滅させたわよ♪」
「にゃ〜♪(何か恐ろしいことをしたらしい)」

「うやぁ、今日からは『彌図門(ミズモン)の家族』を名乗るですぅ〜!!」

 どんな相手も指先一つで大破滅だ。


「ではいよいよ最高のイタズラにかかるですぅ〜☆」


『はれ、ときどきアフロ。
 今日は空からアフロが降ってきました。アフロを被った人はみんなアフロに
なりました。街中がアフロで溢れて大変だったです。』

「HAHAHAHAHAHAHA!! ついに至高なるアフロ神サマが光臨しましタッ!!
今日はアフロのホーリィディデスHAHAHAHAHAHAッ!! エブリバディがミンナ
アフロとなり全てはアフロと化すのデス、HAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!」

「アフロー!!」
「アフロー!!」
「タマダンスー!!」

 街中アフロっていうか、既に街の住民全員アフロゾンビ。
 歩いてる人から真っ先にアフロになって家の中の人を外に引きずり出すし。
 アフロゾンビ達はタマダンスを踊りながら街をぞろぞろと行進する。

「貴方を……アフります」
「ねえ、アフロ届いた?」
「あははー、浩之ちゃんアフロだぁー」
「何やってんだよ、アフロかっつーの」
「私、冬弥君とアフロしたわ」
「ちわー、アフロでーす」
「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!!!」


「うやー、さすがにシャレにならないですー」

 響、家に帰って日記帳取り出し。
 でもって一気に全部消しゴムで消してみたり。

「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAH……(じゅうっ)」



 こうして全てはなかったことになり、街は平穏を取り戻した。

「やっぱりいたずらしたからバチがあたったですねぇ」
「にゃー」

 響とひび猫、てこてこと校門をくぐる。
 何だか校庭が騒がしい。

「にゅ、ひなたさん何のさわぎですか?」
「水野君大変です!! ディルクセンが、ディルクセンがっ!!」
「ディルさんがどうしたですか?」

 風見の頭によじ登った響、信じられないものを見る。
 ディルクセンの髪型がいつもと違う。いや、違うと言うより……

「はううっ!? ディルさんに地毛が生えてますうっ!?」
「一体何が起こったって言うんだ……有り得ない、そんな馬鹿な!!」
「はははははっ、見たか諸君!! 今日からの私は昨日までの私ではなぁぁいっ!!」

 響は慌てて日記を確認。
 そこには消し残しが点々と残されていた。


『今日は水野家のみんなで新しい能力にめざめました。とってもるんるん気分さんです。
どんな人にも暗示をかけることができるのはえがたい能力だとおもいます。』

                  ↓

『          で  い              る     さん
    に     け   が    はえ た          。』
 
                 
「うや?」

 でぃるさんに、けがはえた。

「いけない、いけない。消し忘れちゃったですぅ〜」

 ごしごし。

「ふぅ、これでスッキリですぅ〜!!」

 響はキラリと爽やかな汗を拭い、清々しい笑みを浮かべた。


 その背後には、釘バットを持って凶悪で乾いた笑いを挙げるディルの姿があったという……。

「このクソガキィィィィィィ!!!!!(血涙)」
「う、うやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」


                  今日の教訓……因果応報。

                       完

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 えー、当初は水野君の文体をマネしようとしてましたが途中で全然違うものになってます。
 やっぱむずいわ、水野君は(笑)
 ちなみに今回の作品はあの有名な絵本をパロったもので……って言うまでもないよね(笑) 
 ではそんなトコで。

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おまけ1「今日のひび猫」

ディル「うううっ、ヌカ喜びさせやがってぇぇぇ!!!」
水野「ふぇぇぇん、ごめんですぅぅぅぅぅぅ!!!」

ひび猫「にゃー?」

 日記からぽろっと落ちて来た紙を咥えあげるひび猫。

『注意書き:悪用しないで下さい』

ひび猫「にゃ」

 かきかきかき。

『今日は平和でした』

ひび猫「にゃふー」

                ちょっと自己満足。

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おまけ2「今日のハイドさん」

弥生「私がHM−15だというのは嘘です」
ハイド「は? 当たり前でしょ?」
弥生「……分かってるのならいいです(てこてこ)」

葛田「本人の手前、ああは言いましたけどやっぱりHMみたいですよねえ」
ハイド「はっ、弥生さんがHMなら『水曜日のアレ』もやっぱ機能なんだろうよ」
葛田「水曜日の……ははは、弥生さんはそういうロボですか!?(笑)」
ハイド「わはははははははははははははははははは!!」
葛田「あはははははははははははは……はは、は……」
ハイド「ん? どーした葛田君、もっと笑えぃ!! わははははははは!!!」

??「……目標補足。ターゲット、ロックオン……発射!!」

ハイド「のがあああああああああああああああああああああああああああっ!!?」
葛田「ど、導師ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
弥生「葛田さん……さっき見た物を他人に喋ったら貴方も……(ニヤリ)」
葛田「い、言いませんっ!! 誰にも言いませんともぉっ!?」

               ハイド、謎の暗殺。

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             このおまけはフィクションです。
         本編に登場する人物・事件とは一切関係ありません(笑)